メールニュースをご覧になった方にはすでにお知らせしておりますが、年末にレントゲン設備を一新いたします。やっとCTが入ります。たいへんたいへんお待たせいたしました m(_ _)m
CT、日本語では「コンピュータ断層撮影」、Comupted Tomography の頭文字です。通常のレントゲンが二次元の透過像(こっちから向こうまで透かして見た状態)であるのに対し、CTは上の写真のように輪切りのような断面が診れるのが最大の特徴です。
例えていえば、厚さ0.1mmのハムを透かして見たような状態がCTです。どういう理屈でこのような断面が映るのか全然わかりませんが、まったく頭のいい人というのはすごいなと思います。
例えていえば、厚さ0.1mmのハムを透かして見たような状態がCTです。どういう理屈でこのような断面が映るのか全然わかりませんが、まったく頭のいい人というのはすごいなと思います。
実はCTを最初に開発したのは日本人で、1953年弘前大学の高橋信次先生がその人と言われています。ところがその発表は日本国内にとどまり論文も日本語だけだったので、世界に認知されたのは相当後の事だったそうです。
今日CT開発の父と呼ばれているのはイギリスのゴッドフリー•ハウンズフィールドさんで、1979年にはその功績によりノーベル賞を受賞しています。ノーベル賞は一般に生みの親より育ての父を評価する傾向にあるそうで、これもそのせいでしょうか?
しかし日本では断層撮影の価値が認められず、当初海外で評価発展した機械を逆輸入していました。なんとももったいない話です。こういうのは他にもいっぱいありますよね、八木アンテナとかフロッピーディスクとか。
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さて歯科でもCT診断の威力はたいへん強力です。いままでわからなかった事の多くが「えっ、そうだったの!?」というくらい解ります。顕微鏡とは違った意味で驚きをもたらします。
根っこの先端の黒い部分の病巣がはっきりわかります。しかも病巣が上顎洞(鼻の穴の続きの空洞)の骨を丸く押し上げている状態がはっきりわかります。そして粘膜も腫れて膨らんでいる様子も解ります。このままではいずれ骨が破れ、炎症が鼻にまで広がってしまいますので早急な治療が必要です。
白いのは中を詰めた人工物(天然ゴム)ですが、通常のレントゲンで視る限りそれほど悪い治療とは思えません。つまり今までの根管治療の常識は通用せず、私たちはもっと厳密な治療を時間をかけて行わなくてはならない事が解ります。
この他にもCTを視る事ではじめて解る事はあまりにおおく、顕微鏡と合わせてさらに良い治療が行えるようになります。
今までCTは外注撮影で結果をお見せするのに数日かかってしまいご不便をおかけしておりましたが、これですべて即日診断が行えるようになります。設置工事は来週です。