2013年2月28日木曜日

3/10,17日曜日に「歯の相談会」をやります

日曜日に、専門家にきちんと訊いてみよう

3月10日(日)と17日(日)に、こんな相談会をやることにしました。日曜日というところが重要で、以下のような希望にお応えするための時間です。
  • 診てもらいたいんだけど、平日はなかなか時間がとれない 
  • 今やっている治療がどうも心配だ 
  • インプラントにしなくてはならないと言われたが本当にそうなのか訊きたい 
  • 一度顕微鏡できちんと診てもらいたい 
それから自由診療化した事でちょっと私たちの敷居が高くなってしまい、本当は診てもらいたいんだけど金額的に躊躇していた方にも朗報です。下記のように破格で顕微鏡による診査や相談が受けられます。

この相談会では、今お持ちの疑問をどうぞすべてお話ください。お口の中を顕微鏡からのリアルタイムの画像をいっしょに見ながら、自由診療の専門医として新しい方法をご提案いたします。通常の方法では発見が難しいムシ歯や歯周病が明らかになります。

なおこの相談会では治療やレントゲン撮影はできません。レントゲンやCTなどの資料をお持ちの方は当日ご持参ください。

予約やお問い合わせは、以下のお電話かメールにて承ります。

電話 03-3248-0418 
メール info@y-dc.org 

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歯の日曜相談会
日曜日に、専門家にきちんと訊いてみよう


期日:2013年3月10日 (日)・17日(日)

時間:10:00 ~13:00

定員:1日3名限定(予約制)

費用:¥5,250(30分)

場所:吉田歯科診療室 デンタルメンテナンスクリニック
   東京都中央区銀座3-11-16  銀座Saliceビルディング2F



抄録:動画でみる半導体レーザー治療の実際


2月24日に開催されました日本レーザー歯科学会教育研修会、私が担当した分の抄録を掲載します。

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動画で見る半導体レーザー治療の実際

日本レーザー歯学会 評議員 研修委員会委員
東京都中央区開業
吉田 格

本講演では半導体レーザーの中で医療用として最も一般的な 810nm の機器について、動画を用いて解説する。810nm レーザーは生体に照射すると理論的には深部にまで達し温熱効果が発現する。しかし臨床では必ずしもそのとおりの効果が現れるわけではないので、まずその実証用に2本の基礎実験をご覧いただく。

1本目は、レーザー照射中の光ファイバー先端の温度変化について記録したものである。新鮮切断後の光ファイバーを用いて赤外線カメラで撮影すると、照射数秒後に250度を超える温度上昇が認められる。これはファイバー先端でレーザーが屈折や乱反射を繰り返し一部が熱に変換される現象で、いわゆるホットチップという状態になった事を示す。

2本目は、卵白中に新鮮切断後の光ファイバーを浸漬し、照射後にどのような変化が現れるかを記録したものである。待機時はファイバー先端から漏斗状に広がる赤いガイド光が観察される。ガイド光はこの後照射される 810nm とほぼ一致した照射域であることが解っているので、赤色の動向がほぼそのまま 810nm 照射域と考えて良い。3W 連続波を照射すると3秒後よりガイド光は徐々に収束しだし、9秒後には完全に消失、それと同時に卵白は激しく沸騰しだす。810nm は本来卵白にはほとんど吸収されないにもかかわらずそうなるのは、ホットチップからの熱伝導により生じたものと考えるのが自然である。また卵白の沸騰は赤色ガイド光の消失と同時に生じた。これはファイバー先端でレーザーが集中的に吸収され、周囲への照射量が待機時に比べ極端に減少した事を示す。

以上を踏まえ臨床での効果を考察すると、適用時はホットチップ化している事を前提とした方が現実的である。この状態でチップが軟組織に触れると先端に炭化物が付着し、色素依存性である本レーザーはそこでさらに吸収が促進されて行く。結果的に組織透過量は理論値より減少する。

引き続き臨床ビデオを供覧いただく。まず最もよくある軟組織切除について、支台歯マージンの歯肉整形と粘液嚢胞摘出術などで解説する。半導体レーザーは切開・創部止血凝固に優れており、支台歯やインプラントのマージン周囲の歯肉に対し安全に細かな整形が可能である。

しかしファイバー先端温度はその状況により変化し一定ではないので、術中は照射条件の変更を念頭に置くべきである。また半導体レーザーに限った話ではないが、照射中は組織の冷却などを充分に行い、治療対象部以外への熱伝導が最小になるよう配慮しなくてはならない。

また半導体レーザーのもう一つの代表的な使用法であるLLLT(Low Level Laser Therapy)についてもご覧いただく。LLLTはホットチップではない810nmレーザー本来の作用であり、疼痛緩和・組織賦活に対しどのレーザーより実績があり有効である。

以上を参考に、臨床に半導体レーザーを有効に取り入れていただければ幸甚である。

日本レーザー歯学会教育研修会をやってきた

ずーーーっと準備を重ねてきました、日本レーザー歯学会の研修委員会が主催する「第1回 教育研修会」を開催いたしました。固い名前ですが、中身は硬軟おりまぜた楽しいお話でした。


場所は東京医科歯科大学。この日の私の持ち時間は15分、タイトルは「動画で見る半導体レーザー治療の実際」です。こちらに私の抄録をアップいたします。


顕微鏡からの撮影したレーザー治療の動画などを用い、半導体レーザーがいかに臨床で使いやすいかをお伝えしてきました。


私の講演内容は過去の発表を整理したものだったので楽だったのですが、今回はそれとは別に会務をしていました。その一つがこの抄録集の作成です。運営費が少ない事もあり、すべて私の手製です。

全員から原稿を集め、デザインし、広告を挿入し、印刷屋さんと交渉し、、、と本当にイベント屋さんのような事をしていました。製本された抄録集を見て、まずまずの仕上がりだったかなと思います。

しかし後で誤植が2カ所見つかり、、、これはもう笑って許してもらいました!


上の写真は打ち上げの時のもの。サラリーマンの皆さんのように仕事が終わって一杯というのは普段の私にはありませんが、こういう学会があるとやはりこうなります。参加者はもとろん、学会の上の先生方にも喜んでいただけて良かったでした。しかしこれは日曜の夜ですからね、このように休む間もありません。

普段の診療以外にも休日はほぼこのような研修があります。自分がする方になったり、受けるほうになったり、またその合間に原稿執筆があったりします。もちろん診療室の経営もあります。

私も50歳を過ぎましたが、今まで自分が学ぶ環境を用意してくれた人がいた事に感謝し、今度はそれを提供する側となる必要があると感じています。これだけ忙しくしていますが、やはり楽しいからやっているのでしょう。

で、次は3月30日からの日本顕微鏡歯科学会、これはまたたいへんそうです。


3/3 見える歯科治療へのご招待



顕微鏡歯科ネットワークジャパンがお贈りする無料講演会「見える歯科治療へのご招待」の第二弾が開催されます。


今回は事前登録をすることで無料相談券がもらえるなど、新しい試みをしています。演者はすべて交代で、若手がお話いたします。

顕微鏡は歯科治療を大きく変える切り札です。しかしそれを持っているだけではなく、きちんと使えているドクターのみが登録されるのが顕微鏡歯科ネットワークジャパンです。

この講演会により医学はどう発展してきたのか・現状の歯科治療と顕微鏡歯科はどう違うのかなどが明らかになります。このような話が無料で聞けるとはすばらしい事です。ぜひいらっしゃってください!

以下、ホームページからの転載です。

[セミナー]見える歯科治療へのご招待vol.2

顕微鏡歯科ネットワークジャパン主催のセミナーを開催します。
タイトル:「見える歯科治療へのご招待」
日時:2013年3月3日(日) 14:00開場 14:30開会
場所:こどもの城801研修室 東京都渋谷区神宮前5-53-1  入場無料
演者:岡野 眞先生、表 茂稔先生、澤村 俊也先生 
詳細pdfはこちらになります

当会メンバー3名の先生が顕微鏡治療の概要やメリットについてお話いたします。実際に顕微鏡治療で使われている歯科用顕微鏡も 当日は準備し、実際にどこまで見えるのかお試しいただけます。また、本ページで事前登録をしていただいた上で当日会場へお越しの方へ登録歯科医で使用可能な30分無料診療相談券をお渡しします。

登録希望の方はこちらをクリックしてください。 なお、個人情報の取扱につきましてはプライバシーポリシーをご覧ください。



2013年2月26日火曜日

桜探索マップ付 江戸バスマップ

フロントに置いてあった江戸バスマップが好評で在庫がなくなってきたので区役所までとりに行くと、新しいマップを渡されました。桜探索マップが付きました。




まだまだ寒い日が続きますが、春はもうすぐ。中央区は見所がたくさんあります。この春は診療が終わったら江戸バスに載ってお花見などいかがでしょう?





2013年2月20日水曜日

ALD 20周年記念大会に行ってきた

先週一週間はお休みをいただき、久しぶりに海外の学会に行ってきました。海外は実に7年ぶりですが、さして緊張も不便もせず無事に乗り切って帰ってきました。

今回はアメリカに本拠を置くALD(Academy of Laser Dentisutry)という、レーザー歯科治療の学会へ。この学会、しばらく行っていなかったのですが、20周年記念大会だということと、試験官の人員がたりないということでかり出されました!?ということで、遊びじゃないですよ、この写真のようにちゃんと仕事をしています。

実技試験が終わって採点表を記入する私

さてなぜかレーザーという機械に深くかかわってしまった私の人生ですが、海外に行くと改めて日本の遅れがハッキリします。何度も書いていますが、とにかく日本はレーザー教育がほとんど行われていないのに機械だけが普及しているのです。つまり何も知らないで使っている先生がほとんど。きちんと学べる機会がない、それでは困ると思った一部の先生が海を渡るわけです。今の時代に信じられない話ですが…

「レーザーって勉強までして使わなくてはならないものなの?」「電気メスと同じでしょ?」というのが普通の日本の歯科医師の感覚だと思います。私も当初そう思っていましたが、実際に使ってみると「これは危険な機械だな」と、何も知らないまま使っている自分が怖くなりました。書籍は出ているものの、正直中身は的外れ。。。

研修会はあるにはあるのですが、メーカーさんが売るために主催するためにどうしても内容が偏ります。で私は2001年にこのALDに参加し、手始めにカテゴリー2という認定医試験をパスしてきました。

実技試験の予行演習の様子 真剣です!

この試験はよく言われる「受ければ通る」という、資金集めのための認定医ではありません。かなり勉強をしないと受かりません。で、今回このカテゴリー2に日本から14名がチャレンジ、結果全員合格でした。ヨカッタヨカッタ。

授賞式の模様

実は一人でも落ちると、後のパーティーや帰りの飛行機でも気を使わなくてはならず、たいへんなのです。


会場はカリフォルニア州はPalmSpringsのRancho Las Palmas 。だいたいこのような避寒地のリゾートホテルで行われます。周りは何にも無く、日本からの旅行者にはあまり面白くありませんが。


ALDには全米各地はもちろん、世界各国から歯科レーザーについて初心者からエキスパートまで集まります。


アジアからはまだ日本だけ。


こちらは大会の模様。満席です。宿泊と会場が同じなので、学会は朝の7時くらいから平気で始まります。


さらに早朝はこのような「Nature Working & YOGA」というプログラムも。会場周辺の散策から始まります。


周囲はこんなサボテンがいっぱいです。

ALDの試験をはじめとする活動はまさにお手本となるもので、このような事を日本でもと思います。治療・教育・行政・企業・その他全てが圧倒的に遅れている日本の歯科レーザー事情。課題は山積みですが、一歩一歩努力して行こうと思います。

2013年2月14日木曜日

twitter を本格始動

今まで【空き時間情報】などで活用していたツイッターですが、ようやく使い方が解ってきたので、本格的に始動しようと思います。PCからはサイトの右にタブが出ていますよね、そこをクリックしてください!

ItaruyTwit

  

ツイッターでは今までどおり土曜診療や突然の空き時間情報の他に、歯科や健康に関するちょっとした話題、政治経済など世の中の事、皆さんに役立つ話題をつぶやいて行こうと思います。ぜひフォローしてださいね!




中部日本デンタルショーで会いましょう

今週末、名古屋で開催される中部日本デンタルショーでオサダのブースでミニセミナーを行います。内容は昨年の日本デンタルショーで行ったモノを改訂し、世界の歯科レーザーの主流である半導体レーザーの楽しいお話をいたします。名古屋方面の方、ぜひお会いいたしましょう!

半導体レーザー これがなくては始まらない!
~歯周治療からインプラント治療まで~
2013年2月17日(日) 11:30からと14:30からの2回




2013年2月3日日曜日

2/24 日本レーザー歯学会教育研修会 登録期限が延長に

既報の通り、私が所属している日本レーザー歯学会では2月24日(日)に東京医科歯科大学にて「教育研修会」というものを行います。当日受付は行わない予定ですが、登録期限が15日にまで延長になりましたのでまだ間に合います。お早めに申込されてくださいネ!





JEA支部会長賞をいただきました

JEAこと日本歯内療法学会関東支部主催のウィンターセミナーにおいて、テーブルクリニックというミニセミナーをやってきました。

テーブルクリニックの様子。小さな会議室のような個室で2クールやります。
1クール目は部屋から人が溢れていて、ちょっとビックリ。

テーブルクリニックは全部で10題のエントリーがあり、参加者全員がその中から優秀発表の投票を行います。で、なんと驚いた事に、私は2位の「支部会長賞」というのをいただいてしまいました。

これは感謝状、支部会長賞の盾は後で送られて来るのだそうです。

実はこのセミナー、K歯科大学の先生の勘違いで突如やる事が決まったもの。私は入会してまだ一年半という新参者で、歯内療法の分野で発表できるまで整理したネタはあまり持ち合わせていないのですが、ちょうど一ヶ月後に行われる日本レーザー歯学会の教育研修会のプロモーションも兼ね以下のようなお話させていただきました。

***

歯内治療におけるレーザーの適応と禁忌

現在我国において、何らかのレーザー治療設備を有する歯科診療所は3割を超えていると聞く。レーザーは歯科医師国家試験に出題され健康保険にも収載されている事からも解るように、既に決して特殊な装置ではない。

しかし大学教育はもとより卒後研修においてもレーザーについて系統立てて学ぶ機会はほとんどなく、多くの先生方はメーカー主導の単純な臨床結果を示した講習会が今も主要な情報源ではないだろうか。

製造業の世界ではレーザー従事者にその理論から教育が行われ、生体に侵襲が加わらないよう徹底されている。一方医療用レーザーは生体に向けて照射するリスクがあるにもかかわらず、先にあげた実態はあまり問題視されていない。(〜途中省略)

そこで本テーブルクリニックは、歯内治療に関わる各種レーザーの安全で効果的な使い方や禁忌について、顕微鏡からの臨床動画などを用いてお伝えしたい。


***

仲の良い古参の先生は、新参者の私に「トンビに油揚げをさらわれた」と苦笑していました。そんなつもりはまったくなかったんですけど… ちなみに一位は、その支部会長ご自身でした!?

というわけで、今はそのレーザー歯学会の仕事をいろいろやっています。続いてその情報をチョットだけ。

WHさんがやってきた


ちょうど去年の今頃までいっしょに働いていたWHさんが、赤ちゃんを連れて遊びに来てくれました。とってもとっても不思議な感じです。この日はお弁当をとり、診療室内でみんなでお昼を食べました。

人はこうやって変わり成長して行くのだと、改めて命の不思議さとそれをとりまく社会の難しさを考えてしまいました。

しかし昔の仲間が訪ねてきてくれるのは嬉しいものですね。