2016年3月15日火曜日

4・保険医療機関で行う自由診療

4・保険医療機関で行う自由診療

保健医療機関で行う自由診療は、混合診療にならない範囲で行われなくてはなりません。したがって保険証を窓口で出した方には、保険に収載されている項目は保険で提供されなくてはなりません。

しかし歯科の場合、材料を保険では使えない「健保適用外」の高品質なものに変える事で、合法的に自由診療に変更する事ができます。昔からよくある「金合金」を使うクラウン(冠・被せ物)や、メタルボンドと呼ばれる白いクラウンがそれに該当します(これらが具体的にどう優れているかはまた後で記します)。

また最近コンポジットレジン修復や根管治療を、自由診療でも行う保健医療機関が増えています。しかしこれは法に抵触する可能性のあるグレーゾーンで、様々な解釈が混在しています。

歯科医院側が合法と言える理由付けをしようとするなら、ここでも「健保適用外」の材料を用いることです。例えばコンポジットレジンによるムシ歯の修復の場合、使用するコンポジットレジンをそのような製品で行えばだいじょうぶなはずです。その製品を使って保険請求すれば違法となるからです。同じく根管治療も、健保適用外の充填材(セメントなどの詰めもの)を使えば自由診療扱いになるはずです。そして現実にそのような製品が国内で販売されています。

しかし健康保険には「時間」という概念がありません。また「丁寧・粗雑」「熟練者・初心者」という区別もありません。したがって、たとえば「顕微鏡を使って丁寧に行っているから自由診療だ」というのは理由になりません。何を利用しようが、いくら時間がかかろうが、関係ないのです。しかし顕微鏡の使用は真に患者利益となるものですから、もしかしたら行政は黙認しているのかもしれません。

なお先にも書いた矯正治療やインプラントは、特殊な場合を除いて最初から健康保険の適用ではありませんので、そのまま自由診療となります。

蛇足ですが、健保適用外(自由診療用)のコンポジットレジンは、実は健保適用のコンポジットレジンと中身は同じで、パッケージを替え、価格を上げただけではないかという話があります。健保適用の材料といっても、中身は最高品質であるからです。それなのに保険と自由診療の結果が違うということは、やり方の良し悪しが結果を左右するということで、時間をかけて丁寧に行う事が自由診療でもっとも大切な事であることが解ります。

〜つづく