2011年7月11日月曜日

日本歯内療法学会に期待する・3


医療系にはものすごい数の「学会」があります。歯科系でもおそらく100以上、小さな勉強会まで含めるといったいいくつの団体があるのか検討もつきません。一開業医である私でさえ10くらいの学会に所属しています。医者というのはそれほど勉強が好きなのか?もちろんそれもあるでしょう。

そもそも学会とは何か?それは同じ分野の専門家が集り学問の発展に寄与し、もってして人々の健康に…というのが本筋です。しかし私が見る限り、どうもそうはなっていません。

それは何か?「ウチが一番」という見栄の張り合いがあまりに強く、内輪だけで盛り上がっているのです。つまり患者さんのためにやっているのではなく、自分たちのためにやっている感じが強いのです。

ですから「治療はこうあるべきだ」とか「そのために保険点数は最低でもこれくらいは必要」といった情報発信や行政への働きかけがまったくなされてきませんでした。それをいい事に国は保険点数をどんどん下げ、前述したようにおよそ治療とはほど遠いシステムを既成事実として確立してしまいました。社会情勢を考えなくても、これはもう変える事ができません。

今でこそ多くの学会に「保健医療対策部会」があり、「市民公開講座」が併催され、アナウンスには努力が伺えますが、ほとんどが不人気です。アプローチがあまりに遅すぎた。どこの学会にも、在り方自体がどうなんだという根源的な課題が突きつけられています。

〜つづく