2010年10月28日木曜日

メインストリートの憂鬱


本日オープンした洋服の青山銀座本店、松屋裏手からメインストリートへ大々的に移転です。同社の悲願達成、パチパチパチ!

【日テレニュース24】

小雨などものともせず、オープン記念セールに行列ができます。銀座の行列もアップルストアやアバクロなんかでもう珍しくなくなってしまいましたね。


しかし解っていた事ではありますが、いざ見てみるとやはり違和感タップリです。特に女子の皆様には大不評。景観保護条例や広告規制も無力です。

それもそうでしょう、どうも節操がないというか浮いている、いや浮きすぎだ?こうも統一感がない街並みになってしまうと渋谷新宿と変わらない、考えてしまいます。銀座らしさってなんだろうと誰もが勝手な思いを巡らせます。

簡単にご説明いたしますと、洋服の青山銀座本店のお隣は写真のとおりCartierです。マロニエ通りのネコで書いた場所こそこの場所です。そして上の写真左端に写っている交差点(銀座二丁目)にはCartierの他に、BVLGARI, Louis Vuitton, CHANEL と泣く子もさらに泣き出す高級ブランドが鎮座します。

この現実離れした場所に、庶民の味方、青山の登場です。高級ブランドで買い物をする奥様に対し、隣の青山でスーツを買うご主人の姿が目に浮かびます。複雑です。


私のように成り行きで銀座に居る者には、未だに銀座ブランドというものが良く解っていません。しかし多くの人や企業は銀座には他にはない何かを求めています。特に中央通り(銀座通り)というメインストリートに出店する事は、その企業の信用度やステイタス、そして社員の満足度や雇用に大きな変化をもたらします。

青山としては銀座は別ブランドで出店してはどうかという議論もあったと推察します。しかし変えなかった、郊外の国道沿いの店舗と全く同じアイデンティティで臨みました。

社員の覇気や忠誠心を高める効果と、逆に銀座のイメージを壊した悪いイメージを与えたリスク、それでも銀座で安くスーツを替える需要を取り込めるのか、難しい選択だった事でしょう。

さてこのメインストリートを歩いてみて、皆さんのご感想はいかがでしょう?いずれ気にならなくはなるでしょうが、いろいろ考えてみたくなる一件でした。

PS:15年ちょっと前だったと思いますが、紳士服はるやまが銀座に出店した時もすごい行列でした。四丁目交差点を曲がってまで行列が繋がっていたな〜