2010年2月10日水曜日

立読みコーナーに追加:あなたのインプラントはだいじょうぶですか?


既に新聞やニュースでさんざん取り上げられていますインプラント使い回し事件、誠に嘆かわしい、まさかここまでやるとは驚きを通り越してしまいます。

医療とは一般に言う「コストダウン」や「エコ」からはちょっと離れた所にあります。それは安全のために「使い捨て=ディスポーザブル」が必要だと言う事です。ですからコストがたいへんかかります。もちろんだからといって無駄遣いをしていいと言うわけではありません。

しかし失敗で取り外したインプラントを、滅菌したとは言え他の患者さんに使うとは、、、


インプラントの表面とは骨とくっつきやすいように「ザラ目」になっています。ですから洗ってもきれいにはならず、滅菌してもタンパク質は残ります。少しでも汚れていれば骨とくっつきません。

下の写真はザラ目のインプラント表面に骨の細胞が伸びて行く様子です。これを見れば汚れが付いていればくっつかない事が想像できるでしょう。


インプラントは単体購入で一本3万円くらいはするものです。これを破棄するのはもったいない、、、と言ってはいけないのです。安全はコストより優先されなくてはなりません。そして患者さんもその事を知っていなくてはなりません。

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さてこの事件についてはまた機会を改めて書こうと思うのですが、とにかくインプラントにまつわるトラブルはアチコチで耳にします。どれもインプラントを、いや歯科治療をあまりに安易に考えている結果だと思うのです。これは患者も医者も行政も、みんなです。

ですからインプラントが付かない、取れるという話になるわけです。「インプラントって取れちゃうんですね!?」いえいえ、ちゃんとやれば取れないんです。

じゃあなぜ取れちゃうんだって?実はもうとっくに本に書いておいたのです。ここは大切な部分なので前々から公開しようと思い立読みコーナを造っておいたのですが、未公開のままになっていました。

で、この度公開予定でリンク切れになっていた部分を造り直しました。こちらにはインプラントを長持ちさせるためのヒントがたくさん書いてあります。
いかがでしょう?これらを無視し、あるいは解らずに施術されている治療が少なくないのではないかと思います。インプラントをお考えの方、すでにお使いの方、大丈夫ですか?

インプラントのすべてがわかる本(保険同人社)
インプラント治療の前に確認したい10項目