インプラントを始める前に確認したい10項目
1・抜歯してインプラントにしましょうと言われた方へ。本当に抜歯しなくてはならないのか、きちんと説明を受けましたか?なぜ歯を保存できないのか、また無理に保存するとどのような不都合が発生するのかを確認しましょう。もしその先生が歯の保存に詳しくないのであれば、必ずセカンドオピニオンをとるために他の先生を紹介してもらいましょう。
2・インプラント以外の方法について説明を受けましたか?入れ歯やブリッジのメリット・デメリットを知っておきましょう。
3・歯型の模型・レントゲン・CTなどの資料を見せてもらい説明を受けましたか?
4・血液検査や血圧測定などの内科的な検査を受けましたか?特に糖尿病関係の検査は大切です。また現在内科などから出されている薬や、個人的に購入している薬・健康補助剤・漢方薬などを主治医に正しく報告しましたか?
5・手術方法や材料について説明を受けましたか?インプラント手術にはいろいろな方法がありますが、それぞれ特徴があります。なぜそのような方法を用いるのか知っておきましょう。また使われるインプラントはどのような物か、できたら現物を見せてもらいましょう。
6・インプラントを含め、歯や口全体の現況やメンテナンスについてお聞きになりましたか?必ず歯科衛生士から正しい歯ブラシの方法を習い、きちんとできるようになってからインプラント治療を始めましょう。特に歯周病で歯を失った方はインプラントの感染率が高いので要注意です。
7・治療の見積・進行予定表をもらい、同意書をとりかわしましたか?インプラント治療は時間がかかったり、後で予定変更がでたり複雑になる可能性があります。言った言わないがないように、きちんと書面で確認しましょう。
8・先生やスタッフは信頼でき、何でも話せる関係になっていますか?
9・インプラントに限った事ではありませんが、その成功率は100%ではありません。もしインプラントが骨とくっつかないなどの不都合が出た場合どうなるかをお聞きになりましたか?もう一度できるのか、だれが再治療をするのか、それはその歯科医院で対処できるのか、大学病院を紹介してもらうのかなども聞いておきましょう。失敗は考えてたくありませんが、その備えをしておく事は失敗を防ぐ意味でもとても重要です。
10・以上のような事をきちんと聞いて、考える時間を十分とりましたか?
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こんな事を書くのは、もちろん現状これらが十分行われているとは言い難いからです。インプラントの講習会に行っても多くは技術論に終始し、患者さんにどのようにアプローチするのかは個人の判断にゆだねられています。つまりあまり重要ではないと思われているようです。だから私は歯科医療は、特にインプラント治療は未だに世の中のコンセンサスを得られていないのだと思うのです。どんなに優れた技術も、表現力を持たなければ無意味です。
それから以上のような説明は面倒だからいらないとお考えの方がおられるなら、その方はインプラント治療をしてはいけません。
以上はもう少しきれいにまとめ、メインホームページにアップする事にしています。