今回は前回の続き
幻冬舎GOLD ONLINEへの寄稿の中から
以下のものを補足します
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銀歯にしたくないなら知るべき…〈白い人工歯〉の落とし穴
【歯科医師が解説】
https://gentosha-go.com/articles/-/43087
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歯の治療には
良い材料を使えば長く持つ
そう思っていませんか？
これは半分だけ正解です
確かに材料は大切です
しかしいかに優れた材料でも
作り方が悪ければ
長くは持ちません
人工歯の場合は
適合が悪い
つまりピッタリ合わない
これが予後不良の一大原因です
適合が良ければ
どんな材料でも
歯磨きができていて
歯軋りがなければ
そこそこ持ってくれます
良い適合を得るには
歯を削ったり人工歯を作る一つ一つの工程を
いかに丁寧に正確に行うかが鍵です
これは患者さんには見えません
またただ作る精度を上げるだけでなく
噛み合わせの全体の診断が重要です
しかしこれも患者さんには
まるでピンとこないものだと思います
しかし陰でそういう診断をしており
それが治療に反映されます
これをやらないと
歯に異常な力がかかり
破損の原因になります
それがこのページ2枚目の写真です
↓ ↓ ↓
https://gentosha-go.com/articles/-/43087?page=3&per_page=1
最近ネット広告で
「1日で終わる治療」ってのを良くみますが
こうなる可能性が高くなります
歯科治療は医療です
お買い物とは違います
白い人工歯を買いに行くのではありません
ですから行ったその日に
治療が終わるはずはないし
そのような宣伝をしているところは
ちょっと気をつけてほしいと思います
その最たるものが
「セラミック矯正」です
これは従来の矯正とは
まったく違います
しかし患者さんは同じようなものと勘違いします
セラミック矯正の利点は
とにかく完成が早いこと
設備さえあれば
本当に半日くらいで
整然とした前歯が並びます
ただし「雑」です
重要なのでもう一度書きます
「雑」です！
イコール結果が悪い
理由は上で述べたとおり
1日ではちゃんと診査診断して
患者さんに利点欠点を
説明できないからです
とにかく急ぎたい患者さんと
目先のことしか考えない歯科医院・美容クリニックの
利害関係が一致すると
悲惨です
結果はここの3枚目の写真の通りですが
↓ ↓ ↓
https://gentosha-go.com/articles/-/43087?page=3&per_page=1
実はもっと悲惨な結果が
世の中には溢れています
セラミック矯正は多くの場合
虫歯でもないのに
抜髄と言って
歯の神経をとります
つまり最初から感染は無かったはずです
ところがレントゲンを撮ると
感染している…
つまり術中に感染してるのです
1日で終わらせるには
何かを省略しなくてはなりません
特に日本の治療にあまりに問題が多いことは
こちらでも書いた通りです
↓ ↓ ↓
日本の「歯の神経をとる治療」が再治療、再々治療に陥りがちなワケ
【歯科医が解説】
〜日本の厳しい歯内治療事情
https://gentosha-go.com/articles/-/41125
それでもきちんとやれば
予後は決して悪くはありません
なのにセラミック矯正の予後は
あまりに悪いものが目立つ
それからセラミック矯正は
若い女性が手っ取り早く
美を追求すると手を出しやすい
だから派手なネット広告が多いのですが
長い人生を考えると
大きく歯を削り神経をとる治療は
あまりにデメリットが大きい
だからよく考えてほしいのです
あなたのボーナスの使い道は
本当にそこなのですか？
良く考えて決めたら
きちんと治療してくれるところを選んで欲しい
もちろんそこでの治療は
1日で終わることは決してありません
スピードはビジネスの勝負どころですが
急ぐ時は急ぎ
待つところは待つ
医療はその選択を適宜行わないと
結果がついてきません
人工歯の作成は
CAD/CAMの出現で
大幅な時短になりました
しかしそれ以前の診査診断や
アフターフォローは
何も変わりません
特に患者さんは
悪くなったらまた治してもらえると勘違いしている事が多く
アフターフォローに消極的です
家電やPCにアフターフォローがなければ
普通は怒りますが
どうも歯だけはそう感じてもらえません
私はアフターフォローで面倒なことになるのが嫌なので
治療には時間をかけます
自由診療とはそういうものだと思っています
しかし材料だけセラミックにして
技術や診査診断は健康保険と変わらない
そういう自由診療も存在します
前回お話した「歯肉圧排」をしてなかったら
それはアウトです
↓ ↓ ↓
https://y-dc.blogspot.com/2022/08/blog-post_5.html
ですから患者さんは歯科医院に言われるままではなく
自由診療は保険と何がどう違い
どういう技術を使うのか
自分が注意することは何なのかを
きちんと知っておく必要があるのです
これが医者任せにしない
「患者力」というものなのですね
ぜひ皆様もこの記事をお読みいただき
どのような治療を選択するかの参考にされてください
ちなみにこの記事の閲覧数
幻冬舎GOLD ONLINEでは6,000ビューほどでしたが
転載されたYahoo!ニュースでは200,000ビューを超えていたそうで
今のところ私の書いた記事の中では
最も良く見られた記事でした
さてあなたは今週
未来の自分のために何をする予定ですか？
また次回をお楽しみに！
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つい甘いものを食べちゃう…は栄養不足のサイン!? ムシ歯だけでは済まされない、砂糖の甘すぎる罠【歯科医師が解説】
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