コチラかの続き、鹿児島の最終話です。
で、第2回の教育研修会がスタート。会場は満席、地道な広報の成果です。午前は、東京医科歯科大学の田上教授と、同大学出身かつ地元ラサール学園出身の加藤先生が登壇!活発な質疑も行われます。
実はこの研修会の資料、すべて私のお手製でございます。経費かけられないので、地道な苦労の結晶です!
この資料の印刷は鹿児島入りの前日にやっと終わったのですが、私は知らなかったのですが、宅急便て東京→鹿児島って配送に時間がかかるんですね。という事で手荷物となりました、重たかった…
こちらは本研修会の目玉、3波長の同時ハンズオン。私はもちろん半導体レーザー担当です。入口には人数分の保護眼鏡が並びます。用意されたレーザーは7台、二人一組で実習が始まります。
これが実習の模様、右奥で立って説明しているのが私です。ごらんのようにアイソレーションガウンに身を包み、保護眼鏡を全員がしています。机の上には豚くんの顎骨一人に一個。これを持って3つの波長の部屋を渡り歩きます。半導体・Er-YAG・炭酸ガスの3種類が同日に研修できる、、、、、いやぁやっと実現しました、日本初です!
***
さて、このような研修・実習会はなぜ日本で実現しなかったのでしょうか。そんなのは簡単だろうと思われるのではないでしょうか。理由は大きく3つあります。
1・レーザー機器メーカーのスケジュール調整が難しい
実習ですから、メーカーさんに多数の機器や機材の搬入をお願いしなくてはなりません。しかし3社の都合を合わせるのは非常に難しいのです。私たち安全講習委員会メンバーは各メーカーの講師を務めるなど繋がりが強いので可能となりました。
2・会場の都合がつかない
1・レーザー機器メーカーのスケジュール調整が難しい
実習ですから、メーカーさんに多数の機器や機材の搬入をお願いしなくてはなりません。しかし3社の都合を合わせるのは非常に難しいのです。私たち安全講習委員会メンバーは各メーカーの講師を務めるなど繋がりが強いので可能となりました。
2・会場の都合がつかない
実はこれが一番問題。講演会の会場ならどこにでもありますが、実習付きとなると話が違います。安全上、必ず各波長一部屋を確保しなくてはなりません。部屋は充分な換気が出来なくてはなりません。また20台くらいのレーザーを一度に稼働させるため、充分な電力の確保が必要です。場合によっては電源車の確保も必要で、大幅なコストアップになります。会場は当然、人が集まりやすい場所でなくてはなりません。しかも会場費は無料で借りられるところであってほしい、これだけ条件が良い場所は東京でも難しいのです。この度鹿児島で開催したのは、これらの条件がすべて揃っていた事に他なりません。ご協力いただきました鹿児島県歯科医師会様に感謝申し上げます。
3・講師と安全管理者が集まらない
レーザー使用には、必ず安全管理者が必要です。3波長同時に行うにあたり、これを徹底させるのはなかなか難しいのです。講師の他にもレーザーに詳しい人を揃える、学会の委員でなくては人材は揃いません。
………とまぁいろいろ障壁があったわけです。レーザーは今も大学教育のカリキュラムにありません。卒業してから自力で勉強して行くもので、教育体系は最初からないのです。
今まではメーカーさんが独自に、悪く言えば「売りたいがために良い事しか言って来なかった」時代が続いて来ました。メーカー講師が正しい事ばかり言っているかといえば、実はそうでもありませんでした。
しかし、これからは違いますよという事を示す事ができたと思います。レーザー教育はインプラントのように大学で行えるようになるまではまだまだでしょう。そのためにも学会は正しい情報を発信して行く必要があります。
さて、実は今日から日本レーザー歯学会の学術大会です。今回は一般演題(会員発表)に口頭発表がなく、すべてポスター発表という「え〜!?」という状態ですが、しっかり見てこようと思います。