だいたいこういう話しは複雑・細分化してゆくモノですが、そんな事をしていたら一刻を争う状況では手遅れになってしまいます。そこで動作を単純化しいつでも誰でもどこでも効果的に実行できるように改良されて来ています。
日本では119番をして救急車が到着するまで平均7分弱、これは世界的にも類を見ない程高速!しかし、しかしその間心臓や呼吸が停止していては助ける事ができません。それまで何ができるかが勝負なのです。
私も歯科とは付きますが医師の端くれ、これでも専門教育は受けてきましたが、何分それを実践(?)する場はほとんどありません。て言うか実践なんてあっては困るのですが、しかしもしもに備える、ましてやこの高齢社会・有病者社会です、何が起きるかわかりません。
詳しくはまた後述しますが、実は私は救急車を呼んだ事が2回あります(私が乗ったわけではありませんヨ)。一度は帰り道の歩道橋の階段から、もう一度は実は日本橋時代の診療室からでした。幸いどちらも命にかかわる状況には無い事が解っていたので落ち着いて行動できたのですが、本当にギリギリの状況に接した時にはどうなるか自信はありません。
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さて最近駅や公共施設でもよくAED(自動体外式除細動器)を見かけるようになりました。去年の東京マラソンで倒れたタレントの松村邦洋さんが一命を取り留めたり、AED普及を公約にタレントのプリティ長嶋さんが市議会議院に当選したりと、知名度は上がったように思います。NHKが長年ERを放送して来たことも大きいでしょう。
AEDは蓋を開けると自動的に電源が入り、音声で使い方を案内し、それに従って行動すれば良い事になっています。しかし緊急の場で落ち着いて行動できる人がどれほどいるのでしょう?それに周りがザワザワしていては機械音声は聞こえません。しかもその前に人工呼吸と心臓マッサージ(*)が必要です。AEDが設置してあるだけで、もう安心と思っている方が多いのではないでしょうか?
私は今ここでも、モノから行動の時代だと思うのです。機械は普及したが誰も使えない、そんな状況を変えて行かねばならないと思います。まずは自分から、というワケで今回のコースのさらに上もあるという事なので、なんとか時間を造って参加しようと思っています。報告はまた後日!
----- (*) 今は胸骨圧迫と言うのだそうです。