2016年1月3日日曜日

糖質制限特区構想


『糖質制限に代表される栄養改革は疾病対策や医療費削減に極めて有効であるが、その普及は経済や文化の転換による混乱があまりに甚大なため、行政主導では穏やかな導入すら不可能である。従って、個人が自衛のために情報を集取し実行して行く以外に路はない』…というのが私の見解でした。

しかしもし「糖質制限特区」なるものが実現すれば、栄養改革のエビデンス(科学的根拠)が蓄積され、希望がもたらされることでしょう。行政にその勇気はあるのか?新年ですので、そんな初夢を現実にしようと考えたいものです。


私は糖尿病でもメタボでもありませんが、糖質制限や栄養医学療法の考えかたにはたいへん関心があります。そもそも栄養を無視した現代医療の実情を知ったときは本当に驚き、自分自身が医療関係者であることもあり、まったく恥かしいと思いました。一般のかたの方が正しい情報を持っていたからです。

しかし糖質制限を実行している方の一部には「なぜこのような素晴らしい概念を行政は普及させようとしないのか!」とか「医者は不勉強だ、権威主義で病人を増やしているだけだ!」などの批判が聞こえてきます。命がかかっているだけに、気持ちはよく解ります。

しかし糖質を禁止する政策を施行すれば、今までそれに携わってきた膨大な数の方の職は失なわれ、それはそれはすさまじい社会不安が発生することは確実です。それこそ行政が最も恐れる事態です。

また医療関係者も決して悪気があるわけではなく、また健康保険制度の範疇からはずれた医療は提供しにくいのが我が国の現状です。それに人間ですから、過去の常識や擦り込みから簡単に離脱できるわけではないのです。

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しかし糖質制限などの効果を実証する「特区」を造り、それを支持する人が移住し、エビデンスを積み上げてゆけたらどうでしょう。特区内では、、、

  • スーパーには通常の米・パン・麺は売られていない
  • 残念ながらビールも日本酒も売られていない (-_-)
  • 飲食店・学校給食・病院食は、低糖質・高タンパク・高脂質食 野菜も多い
  • 栄養療法を主軸に据えた全寮制の高等学校の開校
  • 住民には毎月の健康診断を義務化
その結果「医療費が激減」「虫歯ゼロ」「高校野球優勝」「東大合格者続出」、、、なんて極端な結果とは言わないまでも、何かしらよい結果の蓄積ができるでしょう。

「長期経過観察のエビデンスがなく危険」とか「食文化をないがしろにするとは何事か」などの反対意見を封じ込めるために、有志の実験的コミュニティーが有っても良いと思います。

もちろん仕事の関係でその特区に住む事はできないという理由で、移住者の確保はひじょうに困難。また、医療機関は病人が出ないので倒産するかもしれません。そこで特区として、国はエビデンス蓄積を条件に補助を出すのです。

特区は無理でも、全寮制の学校というのは意外にできそうです。高校の三年間で心身ともに最高のバランスとなった人の活躍が世間の目に留まる、そうすれば社会は変われるかもしれません。

さてさて初夢としても大袈裟な話ですが、この特区構想、専門家の方にぜひご討議願いたいものですが、いかがでしょう?