https://www.y-dc.org/private-practice/index.html
何気ない日常に、実は健康や病気の秘密がたくさん隠されています。このBlogは東京銀座・吉田歯科診療室 デンタルメンテナンスクリニックの吉田格が、日々何を見て聞いて考えているのか、診療中にはお話しできない事をお伝えして行きます。
2016年3月15日火曜日
2012年6月9日土曜日
CTからアーチファクトを除去 GIDORAがやってきた
歯科用CTがだいぶ普及してきました。これがなくては診断がつかない事も多く、私たちもたいへん助かっています。
しかしこのCT、あたかも万能のように思っている方も多いと思いますが、実は欠点もたくさんあり、それについて触れられているサイトはほとんどありません。
最大の欠点、それは「アーチファクト」と呼ばれる、画像上の金属周辺で発生する読み取り不能エリアが出る事です。金属を多用する歯科口腔外科では大きなな弱点となります。
しかしそれでも使われているのは、アーチファクトの影響がない部分を使っているからです。歯科用CTはまずインプラント治療の診断で注目を浴びて普及してきました。実はその用途では金属はあったとしても離れた所にあるので、あまり問題がおきません。つまりCTをインプラントにしか使わない先生には、アーチファクトは工夫次第で無視する事ができるのです。
ところが私たちのように歯周病や根管治療にも使おうとすると、そうは行きません。歯周病の診断をしようとしても、金属冠や金属の芯があれば影響がモロにでてしまいます。これでは肝心な歯の周りの診断ができない、そのためわざわざ金属を全て撤去してから撮影を行う事もあるそうです。これはあまりにたいへんです。
さらに根管治療でも再治療ともなると「根管充塡材」と呼ばれる詰め物もアーチファクトを引き起こし判断不能に陥ります。この憎きアーチファクトを無くす事はできないか?そこで開発されたのがGIDORA(ギドラ)というソフトです。
【株式会社アイキャット】
この患者さんには金属修復物が多数使われており、かなり激しいアーチファクトが出てしまいますが、GIDORAを使うと下のようになります。
ごらんのようにその効果は一目瞭然、歯の周りの骨の位置が確認できるようになりました。
GIDORAは現在KaVo(GENDEX)社のCTで、LANDmarkerというインプラントシミュレーション用ソフト内でしか動きません。インプラント用なのでそれ以外の用途には不便な造りなのですが、この夏のバージョンアップではOsiriXのような操作性になるそうです。
それから残念ながらまだDICOM出力には対応しておらず(*)、撮影依頼をされてきた方にお渡しするのは上の写真のように部分切り出しの静止画のみになります。つまりまだまだ開発段階なんですね。しかしこれだけアーチファクトが取れてくれると、診断価値は格段に上がります。
まるで怪獣のような名前のソフトですが、開発者によれば円谷プロには了解を得ているとの事です。
さてこのソフトでこれからどのような診断ができるか、楽しみというか、怖いというか、、、しかし本当に価値あるデーターを提供して行こうと思います。
*:2012年秋にDICOM出力に対応いたしました。
*:2012年秋にDICOM出力に対応いたしました。
2012年1月11日水曜日
「CT無料!」に気をつけて!
![]() |
| CT撮影画像の一例(OsiriX) |
患者欲しさにココまでやるか!?、という感じで私は冷ややかな目でみていたのですが、被爆の問題もあってそろそろ黙っていられない状況になってきました。
CT撮影は確かに無料だ。説明も親切にしてくれる。しかし、だからウチで治療をやってくれというものです。そりゃそうですよね。もちろん後の治療費にはCT撮影代が加算されます。
しかしそのCTデーターを持って他の歯科医院にも診断に行きたいと言った場合、あるいはその撮影してもらった所では治療は受けたくないのでCTデーターをくださいと頼んでも、それはNOと言われます。あくまでその医院内限定、どうしても欲しいと言えば通常よりも高い金額でデーターを買わされます(違う所もあるかもしれませんが)。
それがイヤならまたどこかで再撮影、つまりムダな被爆をすることに。それもイヤならやはり割高の金額を払うか、その無料(?)撮影してくれたところで治療をするしかありません。
通常の有料撮影であればデーターは患者さんのものですので、例えば私たちの場合はデーターにフリーの閲覧用ソフト(3D eXam Vision)を付けてCDに焼いてお渡しします。どこででもお使いくださいという事です。
CTは一台1500万円から3000万円もする高額装置、それを使って無料で撮ってあげるとはどういう意味でしょう。裏がかならずあるのです。
医療はお買い物とは違います。そうでなくても激安とか無料という言葉の裏には必ず何かがあるので、それをしっかり読んだ上でご利用いただきたいものです。
とにかく安さばかりに目を奪われるのは、たいへんたいへん危険としか言いようがありません。充分ご注意ください。
2009年2月2日月曜日
歯根尖切除・インプラントにしない選択肢
今年に入って「歯根尖切除」という処置が増えています。今日で4人目になりますが、例年になくハイペースです。
この方法は歯内治療が不可能な場合の最後の切り札として、良く知られた治療です。
根っこの先端に感染源があり、それが普通の歯内治療ではどうしても除去できない場合、普通は抜歯になります。
抜歯になったらその後はブリッジなりインプラントなりを考えなくてはなりません。しかし、できればそうはしたくないという方のために、この「歯根尖切除」はもっと普及して良い技術だと思います。
具体的には、まあ確かに手術にはなるのですが、歯肉を切り(怖がらないでくださいね〜)、骨の中から根っこの先端を露出させます。たいていは嚢胞(のうほう)というオデキのようなものがあるので露出は難しくはありません。
根っこの先端が出てきたらその周囲が感染源ですので、その部分を切って、切断面を特殊なセメントで塞ぎます。
こう書くと簡単(?)かもしれませんが、実はこれがとても難しい。まず普通の器具では根っこの先端を切ろうとしても、機械が入って行きません。ちょっと特殊な超音波器具が必要です。
切った断面を見るためにとても小さな鏡を使うのですが、これは顕微鏡を使わないと見えません。
セメントで塞ぐと行っても、簡単には入って行きません。顕微鏡で良く見て、アシスタントとタイミングを合わせてやらないと塞げません。
そう、そのアシスタントも2名(できれば3名)必要ですし、所要時間も1時間以上必要であるとか、ハードルがけっこう高いのです。手術自体はインプラントと同程度のレベルが必要になります。
先にも書いた通り、この歯根尖切除は歯科医師であれば誰でも知っている治療方法であるにもかかわらず、あまり普及していません。理由は手術の難しさと成功率の低さです。
しかし以上のような方法をとれば、成功率が90%以上であることがわかっています。抜歯を決断する前にぜひとも検討してほしい方法です。
登録:
投稿 (Atom)


