2022年6月27日月曜日

インプラント治療前に知っておきたいこと【歯科医が解説】

こんにちは、吉田格です。

前回のビタミンDのお話はいかがでしたか?
ほぼ全員が不足〜欠乏ですので
肝油でいいですから
直ちに対策することをお勧めいたします。

エビデンスはまだありませんが
これで花粉症が治ったという人は
僕の周りにも10人近くいます。

即効性はありませんが
今から始めれば
来春には間に合います。
その際は必ず採血で
25OHVDをモニターして
過不足を把握していってくださいね。

最近のビタミンDの話題は
動脈硬化との関連の記事が挙がってましたので
興味があるかたはご覧になってください。
 ↓  ↓  ↓ 
https://medicaldoc.jp/news/news-202206n0382/?fbclid=IwAR3ZbcqgW8fHlvWQnxMOILa7fdo9A9XUoJpQzthg8P7iJjSt59b2BNft7ZY

   ***

さて今年は幻冬舎さんから原稿依頼があり
いろいろ調べながら書いてるので
とても勉強になります。

このメールニュースでは4本目までお知らせしたので
今日は5本目のインプラントの記事について
ちょっと補足をします。

記事はコチラです。
 ↓  ↓  ↓  
インプラント治療前に知っておきたいこと【歯科医が解説】
https://gentosha-go.com/articles/-/42386

ご存知の方も多いでしょうが
この記事の一枚目は
以前から当診療室のサイトに載っている
「インプラント治療前に確認したい10項目」に
加筆したものです。

ここで重要なのは
10番の「考える時間」です。

いきなり面倒な説明を聞いて
頭に入る人はいません。

小説の世界では何か大きな契約をするとき
急いでハンコをつかせる業者もいるそうですが

歯科治療には本来
いくつかの選択肢があります。
インプラントだけが治療方法ではありません。
どれが今後の自分に相応しいか
1週間くらいは考えてみましょう。

ただしこの時
他人にはあまり相談しない方が良いです。
他人はあたの状況を把握しているわけでも何でもないからです。
レントゲンなどのデータを知ってるのは
当の本人だけなのです。

それに他人はだいたいネガティヴな事しか言いません。
なぜだか分かりませんが。
これは本人の正しい判断を狂わせます。
最終判断はあくまで本人です。

2ページ目には
一般にはまったく知らていない
インプラントを入れる位置の正確さが
いかに予後に影響を与えるかについて書きましたが
これについてはまた後日お知らせいたします。

最も重要なのは3ページに書いた
「インプラント周囲炎」です。
 ↓  ↓  ↓  
https://gentosha-go.com/articles/-/42386?page=3&per_page=1

インプラントを入れたは良いが
まったくメンテナンスに応じない方が多く
どこの歯科医医院でも困っているのです。

いや本当に困るのは
他ならぬ患者さん自身です。

インプラントはモノですから
悪くなっても痛くもなんともありません。
悪くなった時に何とかしてもらえるかというと
やはり難しいのです。

それにそもそも
インプラントにせざるを得なかった状況が解決してないと
もっと面倒なことが待ってるわけです。

原因が解決していないことには
形だけ変えてもダメ
何も医療に限った話ではないですよね。
会社でもそういう話はよくあるはずです。

だから私たちは
「デンタルメンテナンスクリニック」なのです。
メンテナンスの上に健康があり
快適でお金のかからない老後があるのです。

ただし保険医療機関では混合診療といって
メンテナンスをしたくても法律の壁があります。
だから私たちは自由診療専門でやっているわけです。

幻冬舎GOLD ONLINEには
様々な医療健康コンテンツが上がっていますので
ぜひご覧になってみてください。
 ↓  ↓  ↓  
https://gentosha-go.com/subcategory/健康?per_page=36

私が紹介した医科の先生のものも多数挙がっていますので
いずれはそのご紹介もしたいと思います。

  ***

さて皆様にお伝えしたいことがまだまだありますので
しばらくは1週間に2回くらい配信できたらと思っています。

なおご迷惑な方は
以下より登録を解除されてください。
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次回もお楽しみに!

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2022年6月24日金曜日

吉田歯科診療室から 感染とビタミンD

こんにちは 吉田格です。
ちょっと長いですが
大切な事なので
ぜひ最後までお目通しください。

東京の立川市の小学校で
インフルエンザによる学年閉鎖がありました。
コロナ感染が落ち着いたように思えたらコレです。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2022/release20220622_02.html

インフルエンザと言えば
冬に流行するものとばかり思っていましたので
初めての季節外れの流行に
私も意表をつかれた感じです。

厚労省は感染より熱中症の危険性の方が上まわるという理由で
学校での運動活動はマスクを外すように通達しましたが
水をさされた形となりました。

議論はいろいろあるとは思いますが
私は子供にマスクは不要と考えます。
ただしそれは一定の栄養条件が満たされた上でのことです。
まずポイントになるのはビタミンDです。

私のところでは歯科では珍しく
ほどんどの方に採血による体調のスクリーニングを
お願いしています。
歯周病やインプラント治療の維持管理に
とても役立つからです。

採血の項目には
一般的に行われていないものが多く含まれてますが
その中の一つに「ビタミンD」があります。

私のところで検査を受けられた方は
報告書を見直してみましょう。
25OHVDと書かれているのがそれです。

そしてほぼ全員が「不足」とか「欠乏」と書かれているはずです。
私たちはコロナ禍以前から
この異常値に警鐘を鳴らしていました。

ビタミンDは、30以下を不足・20以下を欠乏としますが
これは骨がきちんと動くための基準で
主に女性の骨粗鬆症に対する評価です。

昔はビタミンDといえば
骨の吸収や化学反応にだけ必須という理解でした。

しかしこの10年で話は大きく変わり
全ての細胞に関わるもので
特に免疫の正常化に大きく寄与していることが判っています。

感染防御に有効な数値は55以上という意見が多いので
ほぼ全員が感染対策に不十分という事になります。

ビタミンDは紫外線により
コレステロールを材料に皮膚で合成されます。
ところがコロナ禍で外出しない日が続き
たとえ日に当たってもUVカットしているので
皮膚での合成はまったく期待できません。

食材からのビタミンD摂取も
魚や椎茸などを毎日食べている訳ではないので
摂取量も極端に少ないです。

そう、あなたは今週魚を何回食べましたか?
一回でも食べてればまだ良い方かもしれませんが
もちろん全然足りません。

コロナ禍以前から良くなかった食環境は
さらに悪化してしまったのです。

3月に国立成育医療研究センター というところから
「コロナ禍で医療従事者のビタミンD欠乏が顕著」
というプレスリリースがだされました。

これによれば
「性別、年齢を問わず多くの研究 参加者で不足」
とあります。

https://www.ncchd.go.jp/press/2022/220311.pdf

この研究は
単に検査しやすい従業員(医師・看護師など)を対象にしただけで
一般市民も同様なはずです。
すなわちほぼ全国民が「不足や欠乏」だろうという事です。

ビタミンDに限らず
栄養は一旦不足に陥ると
その回復にはかなりの量を必要とします。
食材からの補給では絶対に間に合いません。

中高年の方は小学生の頃
「肝油」が配給されていたかもしれません。

肝油はタラを原料にした
ビタミンAとDの製剤です。
戦後GHQの指示で子供の栄養状態の改善のために
始められたものと聞いています。
私も確か小学校2年生まではあったと思います。

肝油に含まれるビタミンDの量は
400IUと言ってとても少ないのですが
無いよりぜんぜんいいです。
手軽に始めるには良いものと思います。
たぶん薬局で簡単に入手できると思うのですが。
レトロな缶が目印です。

https://www.kawai-kanyu.co.jp

感染対策はマスク・ワクチン・アルコールと
出尽くした感があるようですが
そんなことはありません。
もっと人の体の仕組みを信用していいのではないでしょうか?

栄養状態の改善こそが
この困難な時代を乗り切るキーポイントだと思いませんか?
ビタミンDの改善だけでも
多くの人を救えると思うのですが。
もちろん小学生にも必須です。

ちなみに吉田歯科診療室のスタッフは
毎日5,000IUという量を飲んでいます。
ハイリスクと言われる歯科治療であっても
体が正常に作動していれば
たとえ感染しても軽症で済むでしょう。

このような話はまったく一般的ではありませんが
ご興味があるかたは以下の書籍が参考になるでしょう。

https://www.amazon.co.jp/dp/4046049332/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_G95M902VDSCGBSXFX51Y

もちろん当診療室の書棚にも置いてあります。

吉田歯科診療室は口から全身を、全身から口を診る専門医です。
通常の歯科治療はもちろん
疲労や精神疾患・不妊などのご相談も承っています。

メール発信が滞っておりましたので
また積極的に行っていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2022年6月13日月曜日

歯磨きの要点・補足

すべての患者さんに説明している地味だが超重要!これが正しい歯ブラシの使い方【完全版】ですが、実は完全版と言いながら続きがあります。 

一つ目は歯間ブラシやフロスなどの補助器具の使い方で、こちらはビデオを作ろうと思っているのですが、なかなか進まず…

二つ目は以下の項目で、来院した患者さんには印刷物を直接お渡しています。

文章だけでなく、少しデザインを入れようと思っていたのですが、こちらもぜんぜん進められないので、先にこちらにアップしておきます。ぜひご参照くださいね!

***歯磨きの要点・補足***

  1. 初診時にお渡しした資料をよく見て、ご自分の歯はどのように並んでいるのか、弱点はどこかをよくご確認ください。
  2. 歯磨きには、いわゆる歯磨き剤は不要です。使用すると泡で歯が見えなくなり、鏡を見て練習することができなくなります。歯磨き剤は単なる補助で、薬効が発揮されるためには、あくまで歯ブラシがきちんと届いていることが大前提です。
  3. まず最初は、通常の歯ブラシで「歯と歯の間に毛束を通過させて磨く」ことを目標に行ってください。
  4. 歯ブラシは必ずまっすぐで、小細工していない製品を選んでください。角度がついている変形歯ブラシは、上記3を達成できません。
  5. 上記3が達成できたら、歯ブラシを前後に(前歯では左右に)動かし、歯肉の中を磨くようにします。動きは5mmと小さいので、シャカシャカ音がしたら大きすぎと思ってください。
  6. 上記3までできたら、歯間ブラシやフロスを用いて、歯間を磨きます。もしこれを先にやってしまうと、その後で3をやった時にプラークを歯間に押し戻すことになり効果が落ちてしまいます。
  7. 一番奥の歯の奥側・歯並びの悪いところ・インプラント周囲・歯根が露出している部分などは、タフトブラシを使わないと届かない場合がありますので、歯科衛生士に確認してもらってください。
  8. 一通り磨けるようになったら、部分的にプラークの赤染をして、苦手部分をチェックしましょう。苦手部分を定期的にチェックすると共に、歯科衛生士からのクリーニングを受けることが、メンテナンスのもっとも効果的な方法です。
  9. 電動歯ブラシは高速すぎて細かいところをジャンプしてしまい、また持ち運びに不便・高価であるなど、まったくお勧めできません。どうしても使いたい場合は、時間の無駄にならないよう1分以内にしましょう。
  10. 歯ブラシセットは自宅用と持ち運び用の2セット組むことをお勧めします。この2セットは必ずまったく同じ製品にしてください。また持ち運びはジップロックのような密閉型ではなく、100円ショップで売っているメッシュのペンケースををお勧めしています。密閉型は歯周病やムシ歯の細菌が増えるので危険です。また持ち運び用は、できましたら帰宅後に洗浄し陰干ししてください。
  11. 来院時には、必ず歯ブラシセットをご持参ください。
  12. 歯ブラシをした後の手には細菌やウィルスが混ざった唾液が付着しています。感染源を拡散させないように、歯磨き後は直ちによく手を洗い、洗面台や鏡の清掃をしましょう。