2014年5月20日火曜日

8月2日(土)はオープンセミナーへ


次回のオープンセミナーの予告です。次回は、なんと歯科衛生士学校でやる本当のインプラントの授業を元ネタに、一般の方にも解りやすく構成し直してお送りいたします!

で、そのもとネタとはこちらになります。


去年の講義ノートは既にアップされておりますが、今年の授業はこれに加筆修正をして7月に行う事になっています。

現役の学生とは言え、インプラントについては全くの素人、一般の患者さんと変わりません。

マスコミ誘導によるインプラントに対する間違った知識や重大な勘違い、いろんな疑問を払拭する時間にしたいと思います。8月2日の土曜診療の後、17:45スタート、もちろん参加無料です。

詳しい事はまた後で!

2014年5月18日日曜日

歯科衛生士セッションをやってきた

こちらからの続きです。

話題はグッと明るく、華やかな歯科衛生士セッションのご報告です。しかし華やかと言っても、今回はちょっと様子が違います!?それは…


今回のテーマは「顕微鏡があれば、いつまでも輝き続けられる、私だけのヒ・ミ・ツ」です。最初私が冗談半分で出した企画ですが、何も訊かれずいつの間にかそのまま採用されてしまいました。。。良かったのか???

さてさて、ある程度年齢が行くと誰しもやはり仕事は辛くなって来ます。腰痛や老眼・そして根気と…残念ながら経験と引き換えに、実行力が落ちて行くのはある意味やむを得ません。

しかし歯科医師同様に歯科衛生士が顕微鏡を使う事ができるなら、豊富な臨床経験を後ろ盾としてさらなる成長を手にする事ができるわけです。



今回ご登壇いただいた3名の歯科衛生士さん、実は皆そこそこの年齢で(あえて年齢は言いませんが…)、実労歯科衛生士の平均年齢を大きく超えています。なぜ彼女達は今も働き続ける事ができるのか?それは顕微鏡の存在が大きいからで、その秘密について存分に語っていただく事ができたわけです。

歯科衛生士という職種をご存知でない方が多いと思います。単なる助手と区別はつかないでしょう。しかしちゃんとした資格保有者であり、その働き方如何で歯科医院の質が決まります。

歯科衛生士の免許保有者は20万人くらいでベースはあるのですが、実働数は8万人くらいと言われているそうです。雇用する事ができない、もしくは必要性を感じない歯科医院が多いのです。

また売り手市場なのを良い事に最初からナメてかかる若い衛生士も多く、雇用しても長続きしないという話はどこに行っても聴く事です。しかし歯科衛生士に魅力的な職場環境を提供できない歯科医院側にも問題があります。

そんな中で、顕微鏡で仕事をすることの楽しさを教える事は良い雇用を生むきっかけになるわけで、そのような事を発信する事も学会の役割だと考えています。

一つ問題があるとすると、衛生士が退職し再就職先を探す時、顕微鏡が有る歯科医院を探す事はまだまだ難しいという事であろうと思います。

この歯科衛生士セッション、来年もできるかどうかは大会長の判断なのでまだ解りませんが、日本の歯科医療変革の礎となるべく、できるだけ続けられるよう働きかけて行こうと思います。

なおこのセッションの要約は、年末発売の某商業誌の別冊に掲載される予定です。それまでは、ヒ・ミ・ツです!

バックアップの落とし穴に嵌る (>_<);

金曜日は先週土曜日の振替休日をいただき、土日と繋げて連休をいただいております。ここでゴールデンウィーク中に頓挫したBlogをまとめて更新しようという魂胆でしたが、思わぬトラブルに真っ青です。大切な顕微鏡からの臨床動画が入ったハードディスクに、エラーの赤いサイン!!!


良く言われる事なのですが、ハードディスクのトラブルで今までのデーターがパーになってしまう、一般的ですよね。そんな事でデーターのバックアップやハードディスクの保守点検はとても大切です。

しかし私たちのように何GBにもなるファイルが数千本となると、通常考えられるバックアップソフトや設備とはちょっとやり方が変わります。

基本的にハードディスクは消耗品で壊れてあたりまえ…そこで私もRaidと言って同じデーターを複数のハードディスクに同時に書き込み、一つ壊れてももう一つあるから大丈夫…ってシステムで稼働させています。

ところが金曜の夕方にシステム内の4台あるハードディスクのうち、ペアになっている2台にエラーマークが同時点灯。2台同時に破損、そんなバカな!?


Raidシステムには、同じメーカーの、ほぼ同時期に製造されたハードディスクが複数入っています。同じ稼働時間ですから、同じ時期に壊れても不思議ではありません。しかし完全に同時に壊れるような事は確率的にちょっと考えられません。

私はハードディスク4台をRaid 10 という規格で組んでいるのですが、データーを見ると約半分のデーターはアイコンは見えるものの読み込みができません。復旧ソフトを動かしましたが、問題は全く検出されません。

とりあえず読めるデーターだけ選んでコピーをとり(これだけで丸一日かかるほど大容量…)、メーカーサポートに持ち込みました。

サポートでは「全く同時に2台が壊れる事は考えられないので、基板に問題がある可能性が高い」と言われ、なるほどと思いちょっと安心して検証に預けました。

暫くして結果の電話があり「基板に問題はなく、新しいハードディスクをセットしたら正常に稼働した」との事、これは完全にアウトか!?

ところが「ファームウェアが旧かったので、新しいものにバージョンアップしておいた」「確かに2台のエラーが出ていたが、1台だけになる時もあった」との事。これは望みがあるかもしれない。

重たい本体を持ち帰り(本当に重い!)、再度接続すると、確かにエラーは1台だけ。ならばもう1台に記録されているデータは読めるかもしれないゾ!



というわけで、データーは先ほど吸い出しが完了し、今までの蓄積が消える事は免れる事ができました。やれやれ…

**

ハードディスクが壊れる日が来る事は想定していましたが、基板の不具合など考えてもいませんでした。メーカーに基板の在庫が無ければ複雑なRaidを組んだ場合の復旧は難しくなります。

実際は基板の物理的な問題ではなく、不完全な旧いファームウェアのせいで1台の破損が2台と誤認され、データーまで読み出せなくなっていたわけです。

こんな事もあるのかと呆れてしまいましたが、やはり機械は人間が造ったものですから同じく不完全なもの。今後はクラウドも含めて改めてデーター保全の方法を検討しなくてはならないと反省させられました。休みはおかげさまでまたパーになってしまいましたが、データーがパーにならなかっただけ、本当に良かった…

しかし、これだけ大規模なデーターは本当に活躍しているのかというと、、、せっかくの救出されたデーター、もっと活かさねばなりませぬ。。。

歯根尖切除術にCT+顕微鏡加算がついたが…

第12回顕微鏡歯科学会の話題の続きです。

先に書いたように、今回の目玉は厚労省歯科管理官の先生をお招きし、この4月から導入された歯根尖切除術に対するCTと顕微鏡への点数加算についてのお話です。

すでに一部の大学病院で条件付き実施されていた「先進医療」というものを、一般の保険診療に降ろして来た形となりました。CTと顕微鏡の併用は非常に効果が高い事が解っており、厚労省としても積極的に動いていたようです。時代はすでにCTと顕微鏡なしの歯根尖切除は考えられないという事です。しかし事は簡単ではありません。予想通り、点数はあまりに低すぎます。

現状を見てみれば、レーザーなどすでに導入されたものも非常に低い評価でしかありません。やはり日本の健康保険での歯科医療は、どれだけ努力してもとうていコストが回収できるレベルにないという事です。

興味深い事は、管理官の先生が「歯科は医科に比べ、先進医療が導入しにくい状況にある」と2回おっしゃった事です。日本の歯科保険医療の遅れを認めているという事です。

誰もが思うように歯根尖切除に少し点数加算するよりも、ラバーダムを必須とするなど現状の歯内治療のレベルをアップをさせてもらう方がよほど国民利益になるはずなのですが、残念ながらそのような発想は国には有りません。

私は先進医療導入を優先させる事には予算的にも問題があると思います。限られた予算内でやりくりするという事は、他の点数が削減されるという事だからです。

同じやるならばまず既存の医療技術(この場合は根菅治療)を少しでも世界基準に近づける事が必要で、その結果歯根尖切除術の適応となる患者さんを一人でも減らす事が健康保険の責務だと思うのです。

予算が¥6,500増えたところで、救われる人がどれほどおられるのか私には解りません。また一度このような点数がついた以上、今後常識的なレベルに改訂される事は考えらなくなりました。

これは「低医療費政策」のツケを国民一人一人が自覚しなくてはならない時代である事を再認識した瞬間でもあったわけです。

結論として「予防」が一番、そして患者さんには「自衛」と「医療の選択眼(≒リテラシー)」を高く保つ事が重要…って、今までと何ら変わる事はない、という事になります。

さて続いては歯科衛生士セッションのお話です。


日本顕微鏡歯科学会をやってきた


だいぶ時間が経ってしまいましたが、4月12~13日に開催された第12回日本顕微鏡歯科学会のご報告です。

場所は福岡の九州大学医学部百年講堂、広大な敷地に低層棟という羨ましい環境です。

今回も私は理事会〜評議員会〜総会、そして歯科衛生士セッションの座長と裏方をいっぱいやってきました。

それでも昨年と一昨年のようなシンポジストではなかったので一般演題(会員発表)を聴く時間的余裕があり、やっと参加者気分になれました。しかし裏では準備状況に焦りがあり、ちょっと綱渡り的な事をしていました。

というのもかなり早い段階で決まっていた海外招待演者が突如来日中止となってしまい、代替演者をどうしようかという事になっていたのです。

そんなおり、4月の診療報酬改訂で「CTと顕微鏡を所有する診療所に限り、歯根尖切除術に点数加算が認められる」という情報が入り、その後どうも本当らしいという事が解り、急遽その話題にフォーカスしたシンポジウムに変更されたのです。

これは実行委員の先生方のギリギリの選択で、そのせいでプログラム決定や抄録アップが遅れてしまったのは申し訳なかったのですが、それを差し引いても結果的にたいへん良い話が聴けました。これについては次にアップしたいと思います。

***

今回も大会前日の金曜日からプレカンファレンスをやり、一人で大会に参加する先生にも輪が広がるよう前乗り企画を実施しました。

柳川の川下り温泉でのプレゼン、早朝の筑後川ランなど盛りだくさん、このノリの良さはちょっと他では見られないですね。準備していただいた地元の若い先生方に大感謝です。

今回は突如前日に大会登録に必要なコンピューターを一台用意する必要に迫られ、その調達からセッティングでほぼ徹夜となってしまい、革靴を忘れてしまうという失態を演じてしまいました。このままでは危なく黄色いスポーツシューズで大会参加となってしまうところでしたが、日頃の行いが良いせいか(?)運良く柳川で調達できたというハプニングがついてしまいました。

大会では一部の心ない方の行動が問題となりましたが、約300名を集め、弱小学会の地方大会としては良い結果を残せたかと思います。参加していただいた方・準備を進めてくださった方々にお礼申し上げます。

さて次に上記のシンポジウムの話題歯科衛生士セッションの話題について書いてみましょう。

2014年5月11日日曜日

オープンセミナー vol.55をやりました


5月10日の土曜診療の後に、第55回となるオープンセミナーを開催いたしました。

今回はあまり積極的な広報をしていなかったのですが、蓋を開けてみれば満席の17名、そのうち初めていらっしゃった方が6名となりました。ありがとうございます!

4月20日に行った大阪での臨床口腔外科医会での講演を、一般の方向けに編集した内容ですが、かなり濃かったですね。

一時間に凝集した内容とは言え、2万円の講習がタダになったのですから、いらっしゃった方はものすごいトクをしたのではないかと思います。

顕微鏡はある程度普及し、ごく一部はこの4月より健康保険にも収載されましたが、およそ有効に使われているとは言えないような状況です。難しい事とは思いますが、皆様には医療にもリテラシーを持って臨んでいただきたいという思いです。

さて次回のオープンセミナーの日程、実はまだ未定です。決まり次第、こちらでお知らせいたします。お楽しみに!

残念なフィギュア???



某大手歯科材料卸しの元社長さんからの依頼で、なぜかフィギュアのモデルになりました。しかーし、まっっっっったく似ておりません!

笑いを取ろうと思って引き受けたのですが、残念です。次作に期待いたしましょう。よろしくお願いいたします!?

2014年5月3日土曜日

ありがとう、松岡直也さん!

GWに突入!いつもの事ですが、連休はだいたい大片付け大会なんですね。普段いろんな所に行ってますから、わざわざ遠出しなくても…と。

4月は大きなイベントが二つも続いたためBlogをぜんぜんアップできなかったので、この休み中にいろいろ挙げようかなと思っていました。

しかし、、、、その前に訃報が。。。

【Yahoo!ニュース】

3年前の歯界良好にも書きましたが、松岡サウンドは私の音楽人生から切っても切れないもの、学生時代は夏になればサザンオールスターズと共に車中でヘビーローテーションとなっていました。

元はと言えばアキラさんのギターが聴きたくて松岡ファンになってしまった訳で、「9月の風」というアルバムのADRIAという曲をコピーしてライブで演った頃を懐かしく思い出します。


上の写真は JUNE JULY AUGUST というアルバムの中ジャケですが、なんと松岡さんの直筆サインが書いてあります。日付は1990年8月1日。

実はこれは熱海方面に行く途中のサービスエリアで、偶然に松岡サンにお会いしたときのものです。

最初トイレですれ違ったのですが「エッ!?」と思い、慌てて車に戻り、たまたま持っていたこのCDにサインしていただいたものです。職業柄どうしても歯に目が行くのですが、左上犬歯にかかるゴールドのクラスプ(入れ歯を引っ掛ける針金)が印象的でした(!?)

伊豆である野外ライブに行く途中だそうで、駐車場を探すとメンバーが乗った大型バスが停まっており、中ではアキラさんがヘッドホンをして入念に曲のチェックをしていたように見えました。

実際にライブはそんなに行けませんでしたが、最後に行ったのは5年程前、六本木のスウィートベイジル(STB139)でした。

久しぶりにお見かけした顔はちょっと不自然なくらい柔和で「おや?」と思ったのですが、しゃべりやプレイは健在でホッとしたものです。しかし私は知らなかったのですが、2001年から前立腺癌の治療をしていたそうで、摘出手術かホルモン療法の影響が出ていたのかなと気づきます。

深町さんの時もそうでしたが、強烈な個性を持った音楽家がこの世を去るのは本当に辛い。トンカチピアノと呼ばれたあの独特のガンガンした打鍵感を持つ人は二度と現れません。

松岡さん、私は一生あなたの曲を聴き続け、いろんなシーンで思い浮かべる事でしょう。心よりご冥福をお祈りいたします。
合掌
***

「松岡直也」でYouTube内を検索するとかなりの数がヒットします。連休中はこれらを観ながら片付けをすることにしましょう。以下は私の個人的な趣味ですが、激しいビートと美しいメロディーをお楽しみいただければ幸いです。アップしていただいた方に感謝申し上げます。








〜〜〜〜〜松岡直也オフィシャルサイト〜〜〜〜〜