2015年2月28日土曜日

SHOFU 歯メイトコラム 第3回が会員向けに配信


すっかりお馴染みとなりましたSHOFU 歯メイトコラムですが、第3回が会員向けに配信されました。一般の方はまだご覧になれませんが、いつものようにモザイクをかけてチラ見せいたします。

今回のタイトルは「ベクトルは外向きに」。ピンと来た方もおられるでしょう、あの話題です。問題発言と感じる方もおられるでしょう!?

SHOFU 歯メイトコラムは、毎月15日に登録会員に一斉配信、吉田のコラムは偶数月です。会員外の方は一ヶ月後に閲覧できるようになりますが、会員にはお得情報もありますので、無料なのでこのさい登録しちゃいましょう。


次回の吉田のコラムは4月15日に会員向けに配信されます。現在その原稿を書いていますが、4月にふさわしいネタになっています。5月になってからではちょっと遅いので、ぜひ会員になって4月にお読みいただきたいと思います。

ハローキティー雛


キャラものにめっぽう弱い当診療室の女子の皆様でありますが、その趣味は患者さんにもすっかり浸透しております。で、こんなものをいただいたそうで、いつの間にかフロントに鎮座しておりました。ありがたいお話です。

このハローキティー雛が見れるのは、もちろん3月3日まで!お近くにお越しの方、ぜひご覧にだけでもいらっしゃってください(笑)。

2015年2月10日火曜日

問診票がリニューアル


問診票と言えば、医療機関が患者さんの事を知るための一番最初の記録、とっても重要です。しかしそれと同時に、患者さんがその医療機関に対するイメージを決めてしまう要因にもなりかねません。紙一枚とは言え重要です。

で、しばらくほったらかし、古さが目立ってきましたので、1日かかって新しいデザインに作り変えました。つまり全部私の手製、ちょっとモダンになりました!



今回の改定で、「日常生活についてお聞かせください」の項目に新たに、

  • 甘いものをよく食べる
  • 米、パン、麺が多い 
  • 野菜不足だ
  • インスタント食品が多い 
の4つが追加となりました。栄養は体を造る原材料ですが、その不足や過多による障害が無視できなくなってきています。今後はそれに対応するシステムになるのですが、これはその一環です。

歯科は口の中だけを見ていれば良いわけではありません。近日中にまた新らしいアプローチをご紹介できるようになります。お楽しみに!

2015年1月18日日曜日

Greco EG-700S の思い出

毎年正月が明けて何日かすると、このエレキギターを思い出します。国産のGrecoというブランドのLesPaul(レスポール)モデルです。

名前はEG-700S。エレクトリックギターの7万円で色がサンバースト、という意味から来た型番です。ずいぶんとベタな名前ですが、昔の国産ギターはみんなこんな感じの名前がつけられてました。だから2000とか聞くともう目玉が飛び出たものです。(20万円という事です…)

で、このエレキギター、今も私の机の横で大切に保管してあります。お掃除ついでに、十何年ぶりにケースから出してみました。ちょっと緊張します!


弦は張ったまま、トラストロッドも緩めてないので、ネックが心配です。ま、とりあえず眺めるだけですから。

1弦が切れているのはともかく、ボディ背面には縦にヒビが入ってました(泣)。天然木ですから経時変化は免れません。


さてこのEG-700S、見る人が見れば相当な改造ギターである事が解るはず。エレキギターの配線とはけっこう単純で、簡単な電気の知識と半田ゴテが使えれば、様々な改造ができるのです。

電気系は懐かしのBill Lawrenceのピックアップに始まり、トーンコントロールはPush/Pullスイッチ付に交換し、シングルコイルに切り替えます。

また本来リアピックアップのボリュームがある位置に、なんとピックアップの切り替えスイッチを持ってきて、フロント用ボリュームの位置にはこれまたなんと二連バランス用ボリュームを持ってきて、前後のバランスを調整します。

全体の音量は?それはフットペダルでやっちゃいます。私が一番最初に買ったエフェクターはボリュームペダル、ってのも珍しい!?

では本来切り替えスイッチがある場所には?実はここには6段ロータリースイッチが着いており、位相を反転させたり(当時流行のハーフトーンというピーキーな音になります)とけっこう複雑な回路を組ませて遊んでました。

またナットとブリッジはブラス(真鍮)製に、テールピースはリリースされたばかりのチューニングコントロールノブ付きに交換、どれもライブでの操作性を重視した結果です。こんな私でも高校〜大学時代はバンドでステージに立っていたのです。ちょっと驚きでしょ!?

という事で当時の私はギター改造オタクで、「ロッキンf」という雑誌に出たりしていたのでした!


さてなぜに正月明けかと申しますと、これを買った時期だったからです。スタンプカードを見ると「昭和52年1月4日」と書いてあります、古すぎ!

つまりコレ、数年分の貯金にその年のお年玉を合算して購入資金にしたもの。万札7枚握りしめ、雪降る中バスに乗り、新潟の古町にある楽器屋さんに買いに行ったのです。

お店のおやじさん(まだ元気かな?)と仲が良かったので、7万円のギターは2割引+ハードケースは1割引で即決。揚々として帰宅した事を思い出します。

***

今のように浪費癖がなかった純真な私でしたが(?)、それでも7万円を貯めるのはたいへんでした。しかし最初からエレキギターを買おうと決めていたわけではなく、漠然と貯金をしていただけでした。

わりと多趣味だった私は音楽以外にも、アマチュア無線や、当時流行っていたBCLという海外の日本向け短波放送に凝っていたりしていました。で、それ用の高価なラジオなんかも欲しかったりして、7万円あったらギターとどっちがいいかなーと楽しい日々を送っていたわけです。平和です。

さて高校一年生が動かす大金ですから、一応は親の許可が必要です。何を買うのかと聞かれ、普段相談などしたことがない母親に悩み(?)を打ち明けました。どっちを買おうかなと…

すると母親の答えは明快です。「人のためになる方を選びなさい」と。

つまり音楽は人のためになる、聞かせる事で人を喜ばせる事ができますよと。ピアノの先生をやっていた母らしい選択です。なーるほど、そういうものか、腑に落ちるとはこの事です。そして何の迷いも無く、私の足は楽器屋さんに向かっていたのでした。

後で思い返してみれば、あの時の母親の一言が無ければ、私が音楽にはまる事は絶対になかった。今は音楽からだいぶ離れた所に居るかもしれませんが、心の中にはいつも音楽が流れていて、ギターやベースを弾く自分が居ます。

音楽は時に私を励まし、いっしょに泣き、笑い、たまに褒めてくれたりします。iPhoneの中には当時の宝がいっぱい入ってて、いつだって私と一緒です。

***

時を経て私も二人の父親となり、長男も二男も高校一年の正月を迎えた時、こいつらもそうなるのかな?と思いました。しかしどうも興味の対象が違うらしい。少なくとも音楽は消費するもので、造るものではなさそうだ。

私の時代とは違い、音楽をやる環境は充分なのに、なにかもったいない気がする。もちろん子は子で、自分の世界でチャレンジすれば良い、親はそれに的確なアドバイスをしてやればそれでいいはずだ。

私が母親からもらった一番大きなものは命だが、その次はと言われれば音楽、、、というより、そのように導きチャンスを与えてくれた事だと思う。

その母親とも、後何年いっしょに居られるか解らない。今のうちではあるのだが、あの時はありがとうと言っても何の事だか解かってもらえないかもしれない。


2015年1月15日木曜日

SHOFU 歯メイトコラム 第2回が一般公開に


SHOFU 歯メイトの会員向け連載コラム「吉田格の歯界良好 第2回」が一般向けに公開されました。会員には12月に配信されたので、年末ネタになっていますが、ぜひお読みになってください。酒飲みにはにはイタイ話です(笑)

吉田 格の「歯界良好」'14年12月-第2回



2015年1月4日日曜日

ZOO 3


コチラからの続き、ZOO を使った症例の3つ目です。右下一番奥の歯(第二大臼歯)に、ジルコニア製の冠(クラウン)をセットして行きます。

冠のセットには接着性レジンセメントというものが使われます。たいへん強力な接着材なのですが、本体はコンポジットレジンそのものなので、先の症例同様に歯肉から出血があったり湿度が高いなど悪条件下では接着力が低下します。つまり外れる・割れるの原因となります。そこで湿度のコントロール、すなわち防湿が重要にまります。

そのためにラバーダムを推奨される先生も多いのですが、この症例のようにラバーダムをかけられない第二大臼歯にはどう対処されているのか聞いた事がありません。ZOOを用いても防湿効果はほとんど変わらないでしょう。しかし防湿より大切なのは歯肉の処置で、炎症がない歯肉に歯肉圧排をする事の方がポイントだと思います。

【00:00】すでにZOOがセットされ、全周から強力に吸引されています。これにより口の中は外気とほぼ同じ湿度になっています。

【00:08】 黒い絹糸が出て来ました。これを前後に2本、歯肉内に挿入して行きます。

【00:40】ここでも細い針金(ブローチ)が出て来ます。顕微鏡を使って慎重に挿入して行きます。

【00:54】後ろ側にも挿入します。こちらは歯肉に厚みがあり、手前よりは容易です。

【01:11】表面を回転ブラシで清掃しています。

【01:18】表面処理剤を塗っています。画面上方ではZOOが唾液をズ〜〜〜〜っと吸ってる様子が映っています。

【01:28】接着性レジンセメントでジルコニア製の冠をセットします。

【01:34】冠を上から抑えながら、手前の糸を上に引っ張り上げてから横に抜きます。最初から横に引き抜いてはいけません。

【01:39】後ろの糸を引き上げます。

【01;45】セメントは完全に固まると除去ができなくなりますので、半分固まった状態で手早く除去します。

【01:54】青い光を当てて固めます。

【01:57】フロスを通して、歯と歯の間のセメントを除去します。このタイミングってけっこう難しいんです。ZOOのお仕事はここまで。

【02:06】これはちょっとオマケ。セット後の高さ調整のシーンです。ジルコニア製の冠は表面がツルツルなので、よく使われるカーボン紙を用いてもインクが乗らず判定ができません。そこで私はこのような薄い青いワックスを噛んでいただき、その穴の空き方などで判断しています。

***

以上、冠をセットするという最終行程をごらんいただきましたが、こちらも非常に手間がかかる事がお解りいただけたと思います。

もちろん実際にはこのビデオ以上の時間がかかるわけで、セットした後日もセメントの取り残しがないかどうかチェックしに来ていただかなくてはなりません。

また神経が残っている歯では麻酔も必要になります。でなければ歯の表面処理がうまくできずに接着不良をおこします。

歯肉圧排は冠をセットする行程で必須というわけではないと思いますが、この症例のように歯肉の中深くまで入り込むケースでは必要だと思います。歯肉からの滲出液(体液が少しずつ滲み出てゆくもの)が抑えられ接着力が上がるだけでなく、物理的に歯肉が排除され、冠が所定の位置に納まりやすくなります。

本当はセメントが完全に硬まってから糸を外せば良いのですが、万一糸が歯と冠の間に挟まった事に気がつかないでセメントを固めてしまったら台無しですので、私は安全策として固める前に外します。ただし外すときは横に引き抜いては意味がないので、衛生士と二人でピンセットを持ち、一旦真上に引き上げてから横に抜いています。

***

さあ、ZOOによる全周吸引で、できるだけ信頼性の高い接着を試みてきた症例を3つご覧いただきました。一般の方向けに解りやすく説明してきたつもりですが、それでも難しかったかもしれません。しかしいろいろな苦労の一端を垣間見る事ができたのではないでしょうか。

歯の治療は最終的にモノの提供で完了するケースがたくさんあります。しかし私たちは決してモノを売っているわけではありません。

よく「こんな小さなモノが何で10万円もするのだ!?」と言う人がいますが、たいへんな思い違いである事が少しご理解いただけたかと思います。

もちろんこのような治療は、どこの歯科医院でもやっている事ではありません。現状で私が最良と思う方法を、自由診療で提供させていただいているものです。そして数年後にはまた方法が変わっている事でしょう。そのようなアップデートが出来る歯科医院を選ぶ事が大切なように思います。皆様のご意見はいかがでしょう?

以上でこのシリーズは終わります。

《LINK》
・ZOOを使ってみた http://y-dc.blogspot.jp/2015/01/zoo.html
・ZOO 1 http://y-dc.blogspot.jp/2015/01/zoo-1.html
・ZOO 2 http://y-dc.blogspot.jp/2015/01/zoo-2.html
・有限会社アプト http://www.apt-inc.jp/zoo/lineup/


ZOO 2


コチラからの続き、ZOOを用いた症例の二つ目です。右下の4番目の歯(第一小臼歯)にコンポジットレジンによる芯を入れる行程ですが、ラバーダムをするにはだいぶ無理があります。しかしラバーダムにこだわるよりも、歯肉と歯の表面の適切な処置がポイントになり、ZOOがそれを後押ししています。

【00:00】すでに歯の頭は無く、神経をとって塞ぐ処置が完了しています。これに芯を入れて、歯を建て直しましょうという症例です。

【00:13】歯肉が痛んで赤く炎症をおこし、今にも出血しそうです。この症例も歯肉と歯を離さなくてはなりませんが、今回は半導体レーザーを使います。麻酔の必要はなく、ほとんど痛みも無く、このようにサクサクと歯肉をどかす事ができます。

【00:26】通常の切削器具で、歯の表面を奇麗にして行きます。汚染物質やムシ歯が飛んで行きます。 実はこのような新鮮な切削面にしか接着剤は乗りません。

【00:37】ZOO 1 でも登場した、う蝕検知液です。ムシ歯の取り残しがないかチェックです。

【00:41】これも ZOO 1 で登場した吸引管、深い所はこれがないと吸水できません。

【00:45】顕微鏡を使うと根菅の中も良く観察できます。側壁にまだ汚染物質が着いてるのがわかります。このままでは接着しませんので、細長い器具で削り取って行きます。肉眼治療ではできません。

【01:03】ZOOで周囲から吸引し、できるだけ乾燥状態を保ちながら、コンポジットレジンを流し込みます。補強材としてグラスファイバー製の芯を挿入、青い光を当ててコンポジットレジンを固めます。

【01:26】さらにコンポジットレジンを盛り上げます。ZOO 1 と同様に、歯肉から出血に注意します。

【01:53】鏡を使って、裏側も盛り上げます。コンポジットレジンは非常に繊細な材料なので、扱いは神経を使います。

【02:10】材料が固まったら、冠が被る形態に整えて行きます。この後、仮の歯をセットします。

***

とまあ、こんな行程で頭の無くなった歯は復元されます。

この歯のように残っている歯の量が少ないと接着不良が出やすく、細心の注意が必要です。

歯がもっと残っている状態では、最終的に冠を被せる時に、冠が歯本体の全周を取り囲みますので、樽のタガを締めたような状況になり、冠が歯が割れる事を防ぎます。

ところがこの症例のように歯が残り少ない場合は上記のタガを締めた状況は造れず、歯が割れる力に抵抗するのは芯材と歯の接着力のみとなります。そのため接着力の向上はとても重要で、乾燥状態を持続させるためにZOOはたいへん便利です。

芯はどのようにして造っても、歯にクサビを打っているような状況にしかなりません。条件が悪い歯ほど、後々割れて抜歯になりやすいのはそのためです。

という事で、このように多くの手間をかけて、残った歯を守る努力がなされているのです。決して良い材料だけあれば良いというわけでは無い事がお解りいただけると思います。

なおこの症例、実は松風 歯メイトのコラムの第2回で用いたものです(会員には公開済み、一般公開は1月15日より)。