本日発売の週刊ポスト(8月14日号)です。再三お伝えしていますように、顕微鏡歯科の特集の3回目です(本当に再三ですね)。今回は最後のリスト以外にも、文中でインタビューにも答えています。
さて週刊朝日MOOKにも書きましたが、顕微鏡がもっと普及し保険導入されれば良いと誰もが考えます。「顕微鏡を使えば○○点」と評価があれば良いのですが、そう簡単には行きません。
文中の問題以外にも、実は医療費の予算枠組みが最初から決められている事が大きな問題です。現行の考えでは、新たに顕微鏡に点数を配分すると他の歯科治療の点数が減らされる仕組みになっています。ただでさえ低い点数がこれ以上減らされれば、歯科保険医療は完全に崩壊します。
これを例えば「公共事業費を削減した分を、歯科顕微鏡治療に充当する」というのであれば良いのですが、それはありえません。予算の範囲内でやりくりするしかないのです。
去年の改定でレーザー治療が一部保険適用になりましたが、機器の価格や手間を考えなくとも信じがたい低い点数になっているのはそのためです。
そんな事はしないで基本的な治療の点数をきちんと確保した方が、よほど良い結果になる事をわかっていないのです。
結局医療の事を知らない(知ろうとしない)人達が、学会の意見も聴かずに密室のなかで決めてしまうような制度自体が悪いのです。
もうすぐ選挙がはじまりますが、この問題については一部論議が行われているようです。今後の動向を見守りたいと思います。
何はともあれ、私達にはもう顕微鏡なしの治療は考えられません。その技術を充分に活かすために、銀座の診療室には様々なアイディアが溢れています。どうかご期待ください!