2014年7月30日水曜日

インプラントの授業をやってきた


歯科衛生士学校で「口腔インプラント学」の授業をやってきました。たまにこのような事をすると、とっても新鮮です。

当診療室の歯科衛生士3名も聴講、学生時代を思い出していたようです。


さて、この授業を元ネタに行われるのが、今週土曜日のオープンセミナーです。学生に行う本当の授業を聴いて、歯科やインプラント治療の正しい知識を身につけましょう!

参加は無料、8月2日(土)18:45スタートです。ご参加おまちしております!


2014年7月1日火曜日

日本初のレーザー研修会 8月31日に鹿児島で!

研修会のお知らせをもう一つ。

日本レーザー歯学会の主催で,第2回教育研修会「歯科用レーザーの基礎とハンズオン」を8月31日に鹿児島で行います。



去年2月に第1回を行いましたが、今回はその焼き直しではありません。なんとおそらく日本で初めて公式に、3波長のハンズオンを同時に行う事かできます!

今までは各社が独自でレーザー研修をしており、内容がバラバラで非常に解りにくいものでした。しかしこの研修会では一つの豚顎骨に3波長を適用し、その使い勝手や違いを同時に実感していただけます。

Er:YAGレーザーにモリタさん、炭酸ガスレーザーにはヨシダさん、そして半導体レーザーにはオサダさんにご協力いただきます。(なぜか皆「田」がつきます)

で、吉田はもちろん半導体レーザーのハンズオンを担当します。

場所は鹿児島、鹿児島県歯科医師会様のご協力を得て、スタッフ一同鋭意準備中です。

以下は日本レーザー歯学会のホームページからの転載です。

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日本レーザー歯学会第2回教育研修会開催のご案内(第2報)


一般社団法人日本レーザー歯学会理事長 渡辺 久
研修・安全講習委員会委員長 篠木 毅
認定委員会委員長 木村 裕一

日本レーザー歯学会では,第2回教育研修会「歯科用レーザーの基礎とハンズオン」―診療室でレーザーを安全に効果的に応用するために― を下記の通り開催いたします。



日 時:平成26年8月31日(日)10:00~16:30
会 場:鹿児島県歯科医師会館 (Tel:099-226-5291 Fax:099-223-6079)
     鹿児島市照国町13-15(市電 高見馬場または天文館にて下車 徒歩5分)
定 員:第1部 総論 100名  第2部 ハンズオン 30名
      (定員になり次第締め切り。なおハンズオンは歯科医師限定です。)
参加費:歯科医師 コ・デンタル 学部生・院生・研修医
      第1部まで 5,000円(7,000円*) 3,000円(5,000円*) 3,000円
      第2部(ハンズオン)まで 14.000円(25,000円*) 9,000円(学部生は不可)
      *カッコ内は,レーザー歯学会会員外の方の参加費用となります
プログラム:
 第1部  総論:基礎と安全  10:00~12:20
    田上 順次(東京医科歯科大学う蝕制御学分野) 最近の修復治療の動向について
    加藤 純二(医療法人社団楓樹会棚田歯科医院) 各種レーザーの波長特性と臨床
    永井 茂之(永井歯科診療室) 安全講習
    篠木 毅(篠木歯科医院) まとめと質疑
 第2部  各論:各波長レーザーのハンズオン(認可装置のみ) 13:00~16:30
    <半導体レーザー>   吉田 格(吉田歯科診療室)
    <炭酸ガスレーザー>  大浦 教一(大浦歯科クリニック)
    <Er:YAGレーザー>  篠木 毅(篠木歯科医院)

*ハンズオンに参加される方は,以下の物を各自でご用意ください。マスク,手袋,白衣,ピンセット(有鉤),粘膜剥離子。
*申込締切日は2014年7月31日(木)です。締切日以前であっても,定員に達した段階で受付を終了いたします。
*本講習会では事前の参加登録が必要です(次ページ参照)。指定口座に参加費振込の後,参加申込書に必要事項記入のうえFAXにて送付してください。
*本講習会に参加された会員には,日本レーザー歯学会認定医制度において研修6単位が認定されます。また,日本レーザー歯学会より修了証が授与されます(学部生・院生・研修医でお申込みの方には,ご希望により有料で修了証を発行いたします)。
*内容を随時更新しますので,最新情報は日本レーザー歯学会HPも併せて確認ください。




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私は鹿児島は初めてなので金曜夜から現地入りし、土曜午前は知覧特攻平和会館などに行ってみようと思っています。研修以外もちょっと楽しみです。


2014年6月30日月曜日

Act or Die !? 東京 開催決定!

シリーズでお送りしております日本臨床口腔外科医会「Act or Die !? 顕微鏡が明らかにした現実に応える」のレポートですが、なんと急遽同タイトルで東京でも開催する事になりました。


東京からわざわざいらしてくださった先生がおられたのですが、ぜひ東京でもという事で実現いたします。大阪で行った5時間半を2時間に凝集し、さらに新しいネタも加えてお送りいたします。

しかしどうも今回は目が肥えた先生が集まりそうで怖いです。。。

お申し込みは以下のメールアドレス、またはfacebookページからどうぞ。

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日本酒歯科医師会生涯研修
Act or Die !? 
in TOKYO

〜 顕微鏡が明らかにした現実に応える 〜
平成26年8月8日(金)18:30~20:30

今年春に大阪で行われた日本臨床口腔外科医会研修会で好評を博した「Act or Die!?」が東京に帰ってきます。

長年顕微鏡を用いた治療に携わり、この分野の第一人者でもある吉田格先生(東京都中央区開業)に、顕微鏡が明らかにした現実を余すところなくお話ししていただきます。

格先生ならではのバリエーションに富んだお話と臨床動画で、あっという間の2時間になる事でしょう。

 主 催:PMC
 後 援:日本酒歯科医師会
 定 員:40名
 参加費:3,000円
 懇親会:希望者のみ 約5,000円予定

お問い合わせ・お申込先:メールyoshihime@icloud.com宛、またはfacebookページに、講演会及び懇親会の参加についてお知らせください。会費は当日受付にてお支払いただきます。なおキャンセルは必ず3日前までにお知らせいただけますようお願いいたします。

 会 場:TKP八重洲カンファレンスセンター1A
      東京都中央区京橋1-7-1 戸田ビルディング
     03−3562−8522


2014年6月24日火曜日

パルスオキシメーターを使ってみよう

日本臨床口腔外科医会・9


顕微鏡を使うと裸眼での治療の不備が本当に良く見えます。「これではうまく行くはずがないな」と誰もが気づきます。だからやる事が増えて治療時間が延長する、これはちょっとしかたがない事です。15分くらいで終わっていたものも、1時間かかけてやっとこれでいいかなというレベルに達する事など普通にあります。

しかし、だからといって無制限に時間を延長できるわけではありません。治療している側はけっこう楽しい(?)のですが、患者さんは口を開けっ放しで待ってる訳です。たいくつだし、暇だし、早く終わらないかなと思い続けているわけです。

先にも書いたように治療中の患者さんに気遣うのは大切ですが、把握し続けるのはいくら気配りをしていても難しいものです。たとえ顕微鏡を使っていなくても、患者さんの顔はタオルかドレープで覆われていますので、顔色を伺う事はほとんどできません。

そこで登場するのがこのパルスオキシメーターという装置です。いわゆる生体モニターの一種で、患者さんの疲労度をある程度測定する事ができます。

歯科口腔外科においてパルスオキシメーターは、主に抜歯やインプラント手術のような外科処置時に使用する事が多いと思います。インプラントを多く行う先生は必ずお持ちと思いますが、実は他の治療にもおおいに役立ちます。

パルスオキシメーターは指先にレーザーセンサーを着けて、血液中の赤血球のうち何パーセントがちゃんと酸素を運んでいるかを読みます。これを「動脈血飽和酸素度(SPO2)」と言うのですが、我慢して呼吸が乱れたり浅くなって来ると数値が落ちてきます。

平常時でだいたい98%前後なのですが、治療で疲れてきたり、痛みを我慢していると95%を下回ります。

私たちが使っている装置はこれに自動血圧計・脈拍計・心電計が付いているのですが、SPO2の低下と共に血圧も上がって来ると「あ、疲れてきたな」と判断します。だいたい治療開始40分後から変化が現れる事が多く、私たちは一つの指標としています。

ただしそうだと言っても手を抜いて治療を早く終わらせてしまうわけではありません。患者さんにもある程度頑張ってもらわなくてはなりません。

しかし治療中の患者さんは孤独です。周りは見えませんので、周囲の情報は耳だけが頼りです。しかし診療室は音楽が流れているとは言え、治療器具の雑音や私たちの声がします。「早く終わらないかな〜」と考え続けているのは間違いありません。そのまま1時間あまりの治療とは、やはりストレスです。

ですから私たちは治療中はできるだけ患者さんに声をかけるようにしています。これは「あなたは一人じゃないんだよ」というサインです。「今ここまで進みましたよ」「治療を進めて良かったですね」とか、安心材料を投げかける事でSPO2の低下を食い止めます。

SPO2が95%を切るといったん治療の手を止めて、患者さんに「ムリしてませんか?」とお訊きし、深呼吸をしてもらいます。するとたちまち97%くらいに回復しますし、血圧も下がります。このような細かいコミュニーケーションが特に顕微鏡治療中には大切になると思います。

実は前項で書いた「拡大視野に固執すると全体像を見失いやすい」とはこの事で、「いい治療をしてるんだから、ちょっとくらい我慢しろ」などと思っていると、気持ちは患者さんに伝わり疲労も早いものです。患者さんの気持ちを読み取りながら、こちらも治療手順の無駄をなくし、いかに確実に・いかに早く完了させるかが診療室全体の評価となると思います。

それから、パルスオキシメーターは外科や長時間治療時以外にも活躍します。例えば歯形を採るとき、これも呼吸が抑制されるのでSPO2の低下と血圧の上昇がおきる事が解っており、特に高血圧の方や高齢者の治療にも有効です。型取りは短時間とはいえ、やはり苦しい事ですよね。外科系以外は関係ないとお考えの先生は、ぜひご一考いただきたいものです。

〜つづく

2014年6月23日月曜日

木を見て森を見ず、歯を見て全身を見ず

日本臨床口腔外科医会・8



顕微鏡は一部分を拡大して見せる装置ですから他の部分が見えなくなる、つまり視野が狭くなると言えばその通り、これは拡大鏡(ルーペ)の場合も同じです。しかしその分情報量は圧倒的で、それはそのまま治療の精度や質に影響します。

ただ文字通りの「視野が狭くなる」だけなら良いのですが、治療に集中するあまり心の視野まで狭くなってはいけません。常に実際の視野の及ばない所にまで気配りをし、患者さんの負担を少なくする努力をしていかなくてはなりません。

木をみて森を見ず
歯をみて口腔を見ず
口腔を見て全身を見ず

拡大視野に固執すると全体像を見失いやすい

…という事を常に念頭に置く事が重要です。歯は一本一本の状態も重要ですが、最終的には隣同士の位置関係や全体のバランスが重要で、そこは顕微鏡や拡大鏡の苦手分野と言えると思います。

私も顕微鏡を使いたての頃は患者さんやスタッフそっちのけで、視野に入る病気相手に楽しく(?)格闘していた記憶があります。しかしたまに視野を接眼レンズから外し他を見渡す、あるいは顕微鏡を覗いていても心は周囲にも張り巡らすという気持が大切だと思います。

なおこれは個人的な感想なのですが、拡大鏡は頭を動かしても常にレンズが着いてきますので、ちょっとうっとおしいというか、邪魔な感じがするのは否めません。私が顕微鏡の方を好んで使っているのは、そのせいもあるかもしれません。


2014年6月22日日曜日

拡大鏡 vs 顕微鏡

日本臨床口腔外科医会・7



顕微鏡とよく混同されるのですが、メガネ型の拡大鏡(ルーペ)も臨床で有効な装置です。

拡大鏡は最近安価なものが増えており、低倍率のものであれば高性能なレンズを使う必要も無いので¥30,000くらいから手に入ります。

一方顕微鏡も最近安価なものが増えてきましたが、それでも最低¥1,000,000、長く使って行こうと思ったら¥3,000,000以上の投資が必要です。この価格差をもってして「別にルーペでもいいじゃないか」「顕微鏡なんて要らないよ」と言われる先生はたくさんおられます。

またルーペの方が手軽で取り回しが楽かもしれませんし、どこにでも持って行けます。しかしそれで顕微鏡不要論を振りかざすのも、ずいぶんともったいない話ではないかと思います。



「拡大して見る」という点では確かに両者は共通しています。しかし、、、それだけ、、、です。だから本来比較対象にならないと思います。

私は臨床で顕微鏡も拡大鏡も使っていますが、それはそれぞれに得手不得手があるからです(だいたい顕微鏡7・拡大鏡2・裸眼1って感じです)。簡単に列挙すると、
  1. 顕微鏡は拡大率が可変で3〜20倍程度まで自由
  2. 同軸照明なので、根管内など深く狭いところまで見える
  3. 見たままの画角で撮影やモニター出力ができる
  4. 顕微鏡は観察軸が可変で、裸眼や拡大鏡では不可能な方向から観る事ができる
といった感じでしょうか。この中でもっとも重要なのが4なので、少し補足します。


拡大鏡は裸眼と同じで、見る方向と見える方向が一致しています。前を向いていれば前が、下を向いていれば下が見えます。歯科治療ではだいたい下を向く事になります。

ところが顕微鏡は前を向いていても、見えるのは下だったりします。つまり自然な姿勢で下にいる患者さんの治療ができる、これは楽です。



そして下向きだった顕微鏡の鏡筒を水平に近づけると、今度は鏡を使わずとも裏側を観察する事ができます。通常術者は患者さんの顔に対し9~12時の位置に座りますが、その状態で3~9時の方向から拡大して観る事もできます。これを拡大鏡で実現しようと思うと、患者さんの上にまたがるか、患者さんを天井から宙づりにするしかありません。

見える方向が違う=視点が変わるという事で、顕微鏡を使う事で新しい術式も開発されてきました。これは大きな違いです。

顕微鏡と拡大鏡は決して対立関係にあるわけではありません。良い所を活かして適材適所で用いれば良い訳で、両者は相互補完の関係にあると思います。私のようにだいたいどんな治療でも一人でやる者にとっては、どちらもなくてはなりません。

顕微鏡を批判している先生のお話を聴くと、根菅治療を積極的に行っていないとか、使いこなせず手放したような方もおられるようです。診療スタイルは一人一人が違うのでそれはそうなのでしょうが、やっている事が違うのにいちいち批判することはないと思います。残念な話です。

2014年6月20日金曜日

歯科用顕微鏡は特殊な装置なのか?

日本臨床口腔外科医会・6



本会の広告にもあるように、顕微鏡は特殊な治療に使う特殊な装置とお考えの方が多いようです。

たしかに顕微鏡は根菅治療における破折器具の除去や、露出した歯根面に歯肉を移植してカバーするなど、ちょっと日常臨床とは言いがたい治療に使う装置と紹介されてきました。

口腔外科の先生にとっても、血管縫合などのためだけに使う装置と思っている方が多いのも無理なからぬ事です。

もちろんそれらを顕微鏡なしで行う事は難しいでしょうし、逆に言えば顕微鏡の出現により術式が開発され、きちんとトレーニングすれば誰にでも行えるようになったものだと思います。

ではそれ以外の治療には必要ないのかと言えば、ぜんぜんそんな事はありません。顕微鏡は平易な日常で用いてこそ意味があるものと思います。

例えば良く有る治療の一つで、コンポジットレジン修復というのがあります。比較的小さなムシ歯の治療のために行われる方法ですが、実はこの治療の成績というのは私が見る限りあまり良くありません。

どういう事かというと、詰める時にはみ出たり、足りない所が、つまり過不足が非常にでやすいのです。

口の中とは見えそうで見えない所が多い、狭く暗く鏡を使わなくては見えない裏側の治療ではそのような事が頻発します。しかしそれは顕微鏡などで拡大しなくては気づく事もありません。

またそれ以前のムシ歯を除去する段階でも過不足が生じます。ムシ歯をとりきっていない、逆に健康な部分まで削りすぎてしまう、残念ながら肉眼には限界があります。

いろんな過不足があれば当然結果は着いてきません。コンポジットレジンの物性はたいへんな進化をしており、10年前の製品とはまったく異なります。しかし治療成績はというと、まったく変わっていない、これは施術する側のエラーが是正されていない事が最大の原因だと思います。

しかし顕微鏡の出現により、この状況は一変します。どんなに大きなムシ歯でも、最初は小さかったわけですから、その時にきちんと対策をしておけば晩年インプラントにまで進展する事はない、歯科医療とはそういうものだと思うのです。

ただし、それには治療時間と設備投資が必要であり、経営的・法的なハードルが出現します。

また患者さんは治療は早く終わって欲しいと思うし、早い方が腕の良い先生と勘違いするので、顕微鏡の導入は非常にやりにくいわけです。