私が力を入れている治療の一つに「インプラント周囲炎」があります。
治療自体は歯周病と同じとよく言われますが、ちょっとこっちの方がやっかいかもしれません。しかしこの治療にはエルビウムヤグレーザーというものがあると、かなり便利に進められます。
インプラントの表面はザラザラのヤスリ状になっていますから、細菌が潜り込んだら、どう見ても簡単なお掃除で取れると思えない形状になっています。エルビウムヤグレーザーは、今の所そこに最も効果的に作用します。
私が所属する日本レーザー歯学会ではそこに着目し、この度「インプラント周囲炎とレーザー」という書籍を上梓しました。一般販売はゴールデンウィーク後ですが、先に著者にだけ完成本が送られてきました。
私は症例をちょっとだけ書かせてもらっていますが、他の執筆陣は歯周病学の大学教授など日本のトップの先生方で、さすがに読み応えたっぷりです。
歯周病学・口腔インプラント学・レーザー歯学の3つが同時に学べる、まさに一冊で三度美味しい本に仕上がっています。
インプラント周囲炎は起こしてならない疾患ですが、起きてしまったものはできるだけ軽快するように導かなくてはなりません。そしてその反省から医学は、そして社会は進歩してゆくわけです。
「インプラント周囲炎とレーザー」はクインテッセンス出版社から¥8,500で販売されます。歯科医療関係者の方はぜひ参考にされてください。