2011年6月13日月曜日

MAC ARTHUR PARK SUITE


診療室ではいつもインターネットラジオを流しっぱなしにしているのですが、最近よく選んでいるチャンネルでは、私が高校〜大学時代のディスコヒットがかかっています。

その中に Donna Summer の MacArthur Park があります。マッカーサーパークはロサンジェルスにある公園で、なぜその名前の曲かは私は解らないのですが、とにかくこの曲のゴキゲンさは他を超越しています。ただしそれは Suite が付く方、組曲の事です。

どういう事かと言うと、私が学生時代に聞いていたのはMacArthur Park をメインに据えた組曲(Suite)で、最近インターネットラジオで聞いているのはオリジナルの方、はっきり言って短くてモノ足りません。そこで買ったのが上のアルバム、MacArthur Park Suite は約17分もある大作です。

学生の頃の私はレコードを自由に買えるようなお金はもちろんありませんでした。そこで活躍するのはラジオの録音です。当時は2週間分のFM番組をすべて載せた雑誌が流行っており、けっこうマメにテープに録っては車で聞いていたものでした。その中のヘビーローテーションの一つが Donna Summer でした。

ピアノと弦楽奏から入り、突然きらびやかに変わり、お約束のDISCO調ベースラインが連なります。MacArthur Park自体は、バラードでよくある一音ずつコードが下がって行く典型的な進行、これだけでは飽きてしまいます。

しかしSuiteとなると展開が複雑でまったく飽きさせません。特に後半の男性歌手との掛け合いは最高で、なんで黒人歌手がこれをやるとこんなにカッコ良いのだろうと悔しくさえなってしまいます。

今回このCDを買ってMacArthur Park Suite だけはもう50回以上は聞いていると思います。とにかく元気が出て、希望が湧いて来る事間違いなし。歌詞は解らないのですが、悩んでいる時・辛いときには是非聞いていただきたい、、超お奨め・吉田のイチオしです。もちろん、今も聞いています。

CarlZeiss から新顕微鏡

ちょいネタです。日本顎交合学会の展示ブースにCarlZeiss社の新顕微鏡が展示されていましたのでご紹介いたします(無断ですが、いいですよね?)


まずは後ろから。背面パネルが突出しビデオ接続端子が着いています。実はカメラがフルHDとなり、HDMIからの出力となっています。当然横長画面ですが、視野は左右を基準にほぼ一杯に、上下を切る形で撮影されます。


こちらは接眼部。なんとこのLeicaのように視軸を下にずらす形の可変鏡筒となりました。私の診療スタイルでは必要性を感じないのですが、やはり需要があるのでしょう。私としては電動フォーカスが早く欲しいのですが…

この機種はまだ世界に7台しかなく、そのうち2台がこの会場(白水貿易とGC)に来ており、発売は秋以後を予定しているのだそうです。

で、このHDカメラは既存機種から交換が可能なのだそうです。予価¥1,500,000だそうですが、それはちょっとなぁという感じが否めません。しかし既存カメラの画質がイマイチとお感じの方で、外付けカメラでゴチャゴチャするのはイヤだという方には朗報です。

今年も顎交合学会に行ってきた

梅雨のさなか、今年も日本顎交合学会に行ってきました。「顎交合」と言いながらも、広く歯科学を扱うこの学会は、いつもながら全国から多くの人を集めます。運営の巧さには頭が下がります。

例えば「公開フォーラム」、最近はどこの学会でも一般市民に周知してもらおうと市民公開講座を企画しますが、人集めにたいへんな苦労をするものです。ところがこの学会は違います。

上のポスターは今年のもので、これが送られてきた段階でこの歯界良好でご紹介しようと思っていたものです。ところが調べてみるとその時点ですでに満席!ご紹介する意味がなくなってしまいました。来年に注目しましょう。

そのフォーラムの内容ですが専門に偏在したものではなく、広く歯科学を扱うこの会ならではの企画、これこそ聞きたいという内容です。この学会の会員の主体が開業する歯科医師という事も一つの理由でしょう。大学研究者だけではなかなかこうは行かないのではないでしょうか。

さて今年の大会は東日本大震災の直後という事で、完全な自粛ムード。毎年ある会長招宴はナシ。普段は展示場にステージを造り、表彰式やイベントが華々しく行われていたのですが、運営側としてはそうとう迷った上での判断だったのでしょう。まぁいつも通りやってよかったのではと思いましたが。

しかしそれでも会場は熱気に溢れ、展示場横のテーブルクリニック会場は相変わらず大盛況。日本顕微鏡歯科学会々長の辻本先生も熱弁を振るいます。


テーブルクリニックは同時に15席くらい行われるので、私は隣り合ったブースで面白そうな所をつまみ食いしながら聞く事が多いのですが、今年はちょっとそうも行きませんでした。


で今回一番人だかりが出来ていたのが、なんと歯科衛生士さんのテーブル。若い女性ばかり、圧倒的です。実は歯科衛生上が参加できる学会はあまりないのですが、ココは違います。やる気に溢れた衛生上さんがイッパイです。スゴイ!

さて今回この学会のために上京された方がおり、ちょうど良いのでご挨拶をしようと思いお会いした方がおられます。実は4月開催予定だった日本顕微鏡歯科学会は11月に延期開催が決定したのですが、そこで歯科衛生士シンポジウムをお願いしている大阪の歯科衛生士Oさんと初顔合わせをしました。

勤務先のK先生と同行されていますが、お母さんと言う事もあり土曜日一日だけの参加だったのだそうです。お忙しい中ちょっとだけお時間を造っていただきお会いする事ができました。メールでのやりとりから感じていたのですが、とっても礼儀正しい明るい方で、11月の大会がとっても楽しみになりました。

今私は2つの学会の運営に携わっているのですが、顎交合学会の運営は本当にすごいと思います。こんなに大きくはないしお金もありませんが、自分のアイディアを形にして、患者さんのためになるシステムを構築していけたらと思い描いています。

・・・・・この学会での話題はまた別にアップいたします。

2011年5月26日木曜日

銀座にもあった「2時46分」


この時計、2時48分をさしてはいますが、おそらく揺れの影響でしょう。こんな身近な所にもあの時を思い起こすものがありました。


場所は晴海通り沿い、三越銀座店のほぼ隣、旧三原橋の埋立て跡にある謎の建物です。地下には銀座シネパトスが入居していますが、天井を見ると旧三原橋の橋梁が見える不思議な所です。

銀座の歴史を垣間みる所ですが、その時計が2時46分に停まったのも何とも不思議な気分です。

ちなみに地下の「一柳」は昔からの馴染みの店です。お昼をやらなくなったのが残念です。。。

2011年5月25日水曜日

修理対応可能インプラント


さすがにこれだけインプラント治療が広く行われるようになると、既に初診時にインプラントが入っている方が増えてきます。必然的に修理の頻度も増えてきます。どうする?

実はインプラントの部品には、メーカ間での互換性がほとんどありません。分解するにもそのメーカー専用のドライバーが必要になってきます。

私は普段からいろんなメーカーさんとお話をするようにしていますので、おかげさまでレントゲンを見てメーカーや規格をすぐに調べてもらえます。

最近も一社にご協力いただき、ドライバーや関連部品を貸していただきました。またたいへん丁寧な説明もしていただけました。非常に感謝しております。

現在私たちの診療室で修理対応可能なインプラントは以下の通りです。
しかし本当はインプラントはできるだけそれを施術した先生のところで長期的に診て行っていただきたいものです。

      ジルコニア製インプラント [Z-Systems]の展望


      ジルコニアという材料が急速に歯科界に普及していますが、それは歯冠部材料の話。しかしこれはオールジルコニアのインプラント。チタン製ではありません。真っ白です!



      Experts in metal-free implantology   Z-systems

      4年前、ケルンのIDSではじめてその存在を知ったとき、これはいったいどうなるんだろうと思ったものでした。そして自分がそれを導入する事になるとは思いもしませんでした。


      インプラントに使われる材料は、もちろんチタン。なぜ生体がチタンを異物と認識しないのかはまったく謎ですが、では100%安全なのかと言えばこれも解りません。学術的な報告はありませんが、しかし「脱落したインプラントの中には、もしかしたら拒絶反応によるものがあるかもしれない」というのが慎重な方達の意見です。

      また東洋医学的な事を重視する方達は、チタンと言えども安全性を疑問視する方が少なからずおられます。しかしだからと言って義歯やブリッジが良いわけではありません、良いところもあれば問題もいっぱいです。私たちは知識技術を屈指して高度な妥協点を見つけなくてはなりません。そしてその選択肢の中にジルコニアインプラントが入ってきました。

      現状チタン製インプラントはまったく問題がないとされています。私も通常それで何も問題ないと思います。では通常ではない場合とは?

      根拠はありませんが、私は重症な金属アレルギー疾患や自己免疫疾患の方の治療はインプラントに限らずちょっと注意すべきだ、できるだけ金属を用いない治療をしたいと考えています。ただこれを考えるには波動とかO-Ring Test とかの未開な診断法に頼るしかありません。



      チタンを上回る生体適合性を持った材料はないか、白羽の矢が立ったのがこのジルコニア。厳密に言えば極微量の酸化アルミニウムや酸化イットリウムが入っているようですが、いわゆる生体親和性はかなり高いようで、歯肉の治癒形態がかなり良好との報告があります。そうでなくても過敏な方の治療選択肢になる材料のようです。

      ただしこのジルコニア製インプラント、アメリカFDAの認可はとれていますが、もちろん日本では未認可、それでもという患者さんとの同意の上で慎重に行わなくてはなりません。

      また現状ワンピース形状にしかできないため、施術にはそうとう神経を使います。安静期間も長くとらなくてはならず、上顎では交合圧や舌圧から半年間保護しなくてはなりません。通常のインプラントとは別次元の配慮が必要になります。


      Z-systems はいくつかあるジルコニアインプラントの中では最も実用的な製品です。今後は二回法用のラインナップの開発等、がんばってほしいものです。

      2011年5月24日火曜日

      コンシューマーは「すぐに結果を知りたがる」

      これは本当にその通りだと思います。すべての産業がこれを基準とし、人々がそれを求め続けている、これは事は医療の現場でも日々実感することです。このままでは医療はますます難しい方向に行ってしまいます。

      【デジカメWatch】

      診療室でも活躍中のEye-Fiカードの新製品発表会の記事ですが、この中でCPOのYuval Koren氏は次のように述べています。
      • 21世紀のコンシューマー動向について「辛抱強くない」、「すぐに結果を知りたがる」といった傾向があるように思うと話す。インスタントのニーズに関する歴史を紹介するとともに、インスタントアップロードはこれまでのインスタントと異なり、何かを犠牲にする意味合いを持たないとアピールした。
      これは一見医療と無関係のようで、実は大有りです。「コーヒー・麺・写真」と、インスタントの歴史を振返り新しいビジネスを模索する、経営者として当然の事が書かれています。

      今日多くの産業は以下のようなキーワドで動いているように思います。
      • 即時性
      • お手軽
      • 低コスト
      そして医療にもそのようなニーズが存在し、多くのチャレンジがされてきました。結果はどうだったか、最近あまりに患者さんに迎合した治療を受け、おもわしくなり結果で再治療を依頼方が増えています。つまりこんな患者さんです。
      • コストやスピードばかり気にして、中身を考えない
      • 困難な治療で進めてみなくてはわからないのに、何回で治療が完了するかを知りたがる
      • 治療は何度もやり直しができると思っている
      これは偏に医療が何をやっているのか解らない・難しい・説明し理解していただくのに時間がかかる事も問題だと思います。

      歯科の場合は「再治療」というのは非常に困難で、特に根っこの治療(歯内治療・根管治療)の再治療は困難で、顕微鏡やCTを用いて長時間費やしたとしても決して良い結果ばかりにはなりません。「悪くなったらまた治してもらえる」という誤ったイメージを誰もが持っていると思います。

      もちろん気持ちは良く解るのですが、私も人間ですからやってみなくては解らない事はたくさんあります。ですから安易に「だいじょうぶです」「治ります」とは言えないのです。言えるの「今ある技術で最前を尽くします。やることはすべてやって、それでもダメなら次を考えましょう」と。

      言うまでもなく人の生き方は一つではなく、もちろん答えはありません。なのに最近みんな答えを欲しがる、誰かに何かを言ってほしい・決めてほしいように感じます。

      そうではなく、まず現状をしっかり把握し、いっしょに考えて進む、たった一つしかない自分の体なのですから、本当はもっと時間をかけて考え抜いていただきたい。

      なのに世の中はそれとは逆の方に動いている、とっても気になる今日このごろです。