ほとんどの医療は「あなたは毎日問題ない食事をしており、栄養は十分摂れている」という事を前提で進められています。しかし調べてみるとほぼすべての方に、タンパク質不足・脂質異常・糖質過多・ビタミンミネラル不足・ストレスや煙草、飲酒による栄養の過剰消費など、何らかの異常が診られます。モノが溢れている時代なのに、まるで戦後の栄養不足の時代が再来したようで、私たちはこれを「隠れ栄養失調」と呼んでいます。このような状況を無視していては、最新の医療技術も薬剤も、十分な効果が期待できません。
内科的アプローチ
ふつう歯の治療というと、削って詰めて、型取りして人工物を入れ、汚れをとって見た目をキレイに…と、外側からカタチを変えることばかりでした。これを「外科的」と言い、それなりの効果を発揮してきました。しかしそれでも効果が十分でなかったり後遺症が出やすい患者さんが多数おり、さらには不定愁訴で治療が思うように進まない方も。その背景には隠れ栄養失調が潜んでいるかもしれません。このような状況を改善するために、血液検査と食事記録から栄養状態を解析し、細胞に最適な量の栄養を補給する「内科的」なアプローチが必要で、それが「栄養医学療法」です。
歯は骨に支えられ、歯肉に守られています。脳の指令で筋肉が動き、顎の関節が動きを制御します。隠れ栄養失調があると、骨は細菌に負け、歯は噛む重さに耐えられず、入れ歯もインプラントも長く使う事が難しくなってきます。骨や歯肉に十分な栄養を送り込み、本来あなたが持っている生命力を取り戻す、体の中からも支える新しい治療が必要です。従来からの外側からの治療と併用し、歯科治療に大きな効果をもたらします。
普通の検診とは違います
検診などで行われる血液検査は、主に重大な肝臓病や腎臓病などを発見するようにできており、基準値内に入っていれば何も言われることはありません。しかし基準値とはあくまで参考であり、誰も正常とは言っていません。検査値は様々な要因が複雑に絡み合って上下するもので、基準値内にあっても実は異常なことがよくあります。栄養医学療法は検査データーから体を構成するタンパク質や脂質の新陳代謝を調べ、不足や過剰を読み解き、細胞が要求する栄養量に届くような改善案を提示します。普通の検診とは検査項目や読み方がまったく異なるので、健康保険の適用も難しいのが現状です。
糖質は歯ギシリの原因にも
過剰な栄養の代表は糖質です。虫歯の原因になるだけでなく、実は歯ギシリの原因にも深く関わっています。糖質とは砂糖はもちろん、米・パン・麺・芋などで、これらを食べると血糖値が急上昇します。それを下げるために膵臓からインシュリンというホルモンが出てきますが、下がりすぎて一旦低血糖になります。すると今度はアドレナリンなどの興奮系のホルモンが出てきて血糖値を上げて行きます。しかしこれも上がりすぎて、またインシュリンが出る…という過程が繰り返されます。この乱高下に伴って歯ギシリなどの異常行動が出る場合があり、糖尿病でなくても糖質は控えなくてはなりません。歯ギシリは最終的に歯や人工物を壊す一番大きな原因で、マウスピースなどで解決できるわけではありません。栄養医学療法で積極的に改善して行きましょう。
専任のアドバイザーが担当
栄養は日常の食生活そのものですので、生活の改善が必要です。医学的なアドバイスに加え、生活面のカウンセリングをアンチエイジングアドバイザーとして活躍中の看護士を専任アドバイザーとして迎えます。
栄養医学療法は
このような症状の予防や改善に
大変有効です
- 歯周病 歯肉炎 口内炎 口角炎
- 歯肉の炎症が改善せず型取りができない
- 手術後の治癒不全 不快症状
- 歯ギシリと、それによる歯や人工物の破損 神経麻痺
- インプラント周囲炎
- 知覚過敏
- 花粉症や鼻づまりで歯科治療ができない
- 体調が悪く治療が続かない
- 糖尿病による歯科疾患
- 不定愁訴
不定愁訴とは
「だるい」「疲れぎみ」など、なんとなく体調が悪いのだけど、原因が不明でついつい放置しがちな症状を「不定愁訴」と言います。このような方は隠れ栄養失調の可能性がたいへん高く、そのような状態で歯科治療を行っても思うような効果が得られません。
- 体調不良で治療のキャンセルが続く
- 30分程度の診療に耐えられない
- ラバーダムが苦しい
- 麻酔の圧力に負けて、針の跡が潰瘍になる
- 単純な虫歯治療でも神経が損傷する
- 外科的な治療をした後なかなか痛みが消えない
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