既報のように5月29日(水)発売(5月30日付け)の夕刊フジ誌の「この時期気になるこの症状」で「歯根のう胞」について、吉田へのインタビュー記事が掲載されています。
小さなスペースなので苦労して文書を詰めたのですが、いかがでしょう。専門家から見ると突っ込みどころはあると思いますが、一般目線で答えようとするとこのへんでしょう。「歯根肉芽種」と「歯根嚢胞」の違いなんて、患者さんには関係ないのですから。
さて今回ジャーナリストさんが「歯根のう胞」の話題を持ってきて時は、正直???という感じでした。またずいぶん専門性が高い話題を持ってきたなと思いました。
しかし文面にもあるように歯根のう胞はとてもよくある病気でありながら、その存在はあまり知れていませんでした。歯科用CTが普及した事で、この歯根のう胞の存在は改めて注目されているようです。
誌面の都合でレントゲンや図は掲載できませんでしたが、本当はこんな図を載せたかったのです。
これは歯の根っこの中の神経の走行の模式図です。左図のように単純なら良いのですが、実際には右図のようにいろいろ枝分かれがあるのです。その枝の中にばい菌が入ってしまうと、なかなか除菌ができません。
またそれ以前に、歯の中に器具を入れようとしても、やはり顕微鏡ナシではどうしようもありません。さらにそれ以前にラバーダムが必要と、これはもう健康保険の予算から大きくはずれてしまいます。そういう意味でも予防は大切です。
感染がとれなければ「抜歯→インプラント」という流れが今一番よくあるパターンだと思います。しかし再治療は難しいとはいえ、顕微鏡を用いた精密な治療であれば路は開けるかもしれません。またこのBlogでも再三お伝えしている
歯根尖切除などの治療で歯を抜かずに済むかもしれません。
今医療には選択肢がいろいろあります。
今週土曜日のオープンセミナーでは、そんな話もしてみようと思うのです。ぜひいらっしゃってください!
さて、その歯根のう胞について次に補足しようと思います。
〜つづく
追記:
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