2013年5月30日木曜日

2013年5月29日水曜日

夕刊フジ掲載「歯根のう胞」とは



既報のように5月29日(水)発売(5月30日付け)の夕刊フジ誌の「この時期気になるこの症状」で「歯根のう胞」について、吉田へのインタビュー記事が掲載されています。

小さなスペースなので苦労して文書を詰めたのですが、いかがでしょう。専門家から見ると突っ込みどころはあると思いますが、一般目線で答えようとするとこのへんでしょう。「歯根肉芽種」と「歯根嚢胞」の違いなんて、患者さんには関係ないのですから。



さて今回ジャーナリストさんが「歯根のう胞」の話題を持ってきて時は、正直???という感じでした。またずいぶん専門性が高い話題を持ってきたなと思いました。

しかし文面にもあるように歯根のう胞はとてもよくある病気でありながら、その存在はあまり知れていませんでした。歯科用CTが普及した事で、この歯根のう胞の存在は改めて注目されているようです。

誌面の都合でレントゲンや図は掲載できませんでしたが、本当はこんな図を載せたかったのです。



これは歯の根っこの中の神経の走行の模式図です。左図のように単純なら良いのですが、実際には右図のようにいろいろ枝分かれがあるのです。その枝の中にばい菌が入ってしまうと、なかなか除菌ができません。

またそれ以前に、歯の中に器具を入れようとしても、やはり顕微鏡ナシではどうしようもありません。さらにそれ以前にラバーダムが必要と、これはもう健康保険の予算から大きくはずれてしまいます。そういう意味でも予防は大切です。

感染がとれなければ「抜歯→インプラント」という流れが今一番よくあるパターンだと思います。しかし再治療は難しいとはいえ、顕微鏡を用いた精密な治療であれば路は開けるかもしれません。またこのBlogでも再三お伝えしている歯根尖切除などの治療で歯を抜かずに済むかもしれません。

今医療には選択肢がいろいろあります。今週土曜日のオープンセミナーでは、そんな話もしてみようと思うのです。ぜひいらっしゃってください!

さて、その歯根のう胞について次に補足しようと思います。
〜つづく

追記:掲載記事全文はこちらへ



2013年5月28日火曜日

5/29(水)夕刊フジに掲載


明日、5月29日(水)発売の「夕刊フジ」に、吉田がちょっとだけ登場いたします。もちろん事件をおこしたわけではありませんし、悪名高き「記事体広告」でもありません。純然たる「取材記事」です。

もちろん内容はまだ言えないのですが、とある病気について解説しています。もしかすると、今吉田歯科診療室で最も多いのはこの治療かもしれません。

ただ、短い記事なのでどうしても説明が難しい所があります。しかしタイミングよく6月1日(土)はオープンセミナーです。そこで記事内容の補足をするために、急遽その話題にも触れたいと思います。

「夕刊フジ」は都市部の駅売店などで発売されます。ちょっと手に入れにくい方もおられると思いますが、ぜひお読みになってくださいね!

追記:掲載記事全文はこちらへ


2013年5月8日水曜日

次回のオープンセミナーは「インプラントにしない選択肢 +」

次回のオープンセミナーのご案内です。テーマはインプランにしない選択肢 +です!

画像をクリックすると拡大します

昨年1月に放送され話題を呼んだNHKクローズアップ現代のインプラントトラブルの話題、その後は「実はインプラントとは安全なものではない」との風潮が広がり、取材を受けた私としては、いささか不本意な結果となりました。

しかし番組内容は当らずと雖も遠からず、日本の歯科事情を象徴する事例が紹介されました。どうしてこうもインプラントをしたがる歯科医院が多いのでしょう?

それからもし歯が無くなったら、インプラント以外の方法はどうなのでしょう?入れ歯やブリッジではだめなのでしょうか?

さらにそれ以前に、大きなムシ歯や重度の歯周病では、本当に歯を抜かなくてはならないのでしょうか? インプラントにしない選択肢はないのでしょうか?

実はそれがいろいろあるのです。歯の感染源だけを除去する手術や、歯を移植したり、矯正で移動させたりと、あまり知られていない技術がたくさんあるのです。

今回はそれらの実例をご紹介するとともに、最も大切な「歯を失くさない方法」について、歯科衛生士の和田さんにもお話いただきます。


Open Seminar vol.50
テーマ:インプランにしない選択肢 +
日時:平成25年6月1日(土)17:45より
場所:吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック
飲食・録音・録画はご遠慮ください


〜追記
Open Seminar vol.51
テーマ:インプラン治療前に確認する10項目 +
日時:平成25年9月7日(土)17:45より
詳しくはこちら

〜追々記
Open Seminar vol.52
テーマ:一生トクする歯の知識10選
日時:平成25年11月2日(土)17:45より
詳しくはこちら





2013年5月6日月曜日

5/19 見える歯科治療へのご招待 vol.3


顕微鏡歯科ネットワークジャパンがお贈りする「見える歯科治療へのご招待」も3回目となります。以下の要項で、今回も無料で開催いたします。


見える歯科治療へのご招待vol.3

日時:2013年5月19日(日) 14:00開場 14:30開会
場所:こどもの城 906研修室 東京都渋谷区神宮前5-53-1  入場無料
演者:山口 義徳先生、岡野 眞先生、表 茂稔先生、澤村 俊也先生 


演者は前回の3名に加え、GOETHE6月号で紹介された山口先生が登場いたします。

私は今回は企画にはほとんど携わっていないのですが、今までとはずいぶん違う内容となるそうです。また前回同様に事前登録者に限り、無料相談券が配布されます。

詳しくは顕微鏡歯科ネットワークジャパンのホームページで。当日はこどもの城でお会いいたしましょう。




オープンセミナー vol.49 をやりました


4月13日(土)に久しぶりにオープンセミナーをやりました。初めてお越しになった方が半数近くおられ、けっこう緊張いたしました。

今回は「自由診療の疑問に答える」と題し、未だ不可解な歯科の自由診療について、その利点・欠点・注意点、そして私たちの考え方などについてお話いたしました。

その中でも特に再治療を食い止める配慮が必要で、顕微鏡を用いた治療や予防の有効性をビデオなどを用いてご説明いたしました。また昨今のインプラントに偏重した歯科界に警鐘を鳴らし、次回のオープンセミナーに繋げると予告いたしました。

という事で、次回のオープンセミナーの予告はもうすぐ、明日にもご報告できると思います。お楽しみに!



GIDORA で CT からアーチファクトをとってみた

以前にも話題にした、CTからアーチファクトという読み取り不能エリアを削減するソフト「GIDORA」、先の顕微鏡歯科学会のシンポジウム1でもその写真を使いましたが、その写真を掲載します。分りやすい写真を用意したつもりですがいかがでしょう。

アーチファクト除去前。金属の影響で骨が欠損してるように見えます。

アーチファクト除去後。骨だけでなく、歯も浮かび上がってきます。

正直に言えば、これはデンタルと呼ばれる通常のレントゲン写真で読めるアングルです。ところが最近は手間を避けるため、デンタルを撮らないでCTだけで診断する医療機関が多いそうです。しかしそれでは特に歯周病では誤まった診断の原因となってしまいます。そういう時にせめてこのソフトがあればと思うのです。

歯周病のCT診断のために、わざわざすべての金属を撤去してから撮影をする事もあるそうですが、それはあまりにたいへん。私にはちょっと考えられません。

私はCTを撮るとは言え、デンタル撮影は必要だと思います。やはり長年培ってきた方法の読影は省略できません。いろいろな考え方や方法があるのは解りますが、古い方法を否定するのもどうかと思います。

CTはあたかも万能の装置のように宣伝されていますが、このようにアーチファクトという大きな欠点がある事はあまり知られていません。しかしこのような装置も活用しながら、できるだけ価値ある情報を提供できたらと思っています。



第10回日本顕微鏡歯科学会プレカンファレンスをやってきた

コチラからの続きです。前回の新潟でもやったプレカンファレンスを、今回も行いました。と言っても東京なので、バスツアーが組めるわけではありません。どうするか?

せっかく遠方から来てくださる先生方に、何か学術大会以上の事はできないかと思っていたところ、若い先生から提案があり、今年は以下のような3本立てのスバラシいプレカンファレンスができました。

  • まずは上野駅集合で東京スカイツリーへ。お昼につな八でてんぷらを食べ、希望者は展望台へ。チケットの数が限られているし、私はいつでも登れるので今回はパス。高所恐怖症の方もおられたいへんだったようですが、皆様お楽しみいただけたようです。

  • 三班に分れ、企業見学です。株式会社ヨシダの三井さん・株式会社GCの鮫田さん、有限会社錦部製作所の錦部さん、ご協力たいへんありがとうございました。みなさんたいへん勉強になったようです。ちなみに私は次の日の準備があるので、さっさと宿泊地へ。

  • その宿泊地とはなんと浦安のスパ&ホテル、舞浜ユーラシア!温泉に入った後はもちろん大宴会、、、ではなく、大プレゼン大会です。企業さんのプレゼンから始まり、最後は前大会の実行委員長を務めた日本歯科大学新潟生命歯学部の菅原先生です。スーパーなコンポジットレジン修復テクニックに会場は大盛り上がり、特にマメロンとは何かに全員の注目が集まりました!?
その後部屋に戻ってプレゼンが遅くまであり、また早朝からディズニーランド外周のランニング、役員以外はお昼に日本橋の大江戸で鰻をと、実に盛りだくさんのプレカンファレンスでした。

私は理事会があり大江戸には行けませんでしたが
若い先生が大江戸のインスタントお吸い物を持ってきてくれました(^o^)

このプレカンファレンスはちゃんとした大会の公式行事です。顕微鏡治療について日頃質問をぶつけ合う事ができる人は、特に地方の先生にはほとんどおられないのではないでしょうか。せっかく学会の大会に来て仲間が集まるのだから、実り多い機会にしてもらいたいと始めたものです。まだウチワの先生が多いのですが、このような機会を是非活用していただければと思います。

今回は学会員の若手の先生に声をかけ、企画から実行までやっていただきました。彼らの発想やコネクションがなければ実現しなかったものばかりです。たいへん感謝しています。

会期中は連絡がとれなくなる人がいたり、前日に財布を失くしてたいへんな人がいたりと何かと騒ぎがありましたが、終わってみれば楽しく充実したプレカンファレンスであったと思います。去年よりもだいぶ肩の荷が下り、自分の発表や会務に集中でき、何より若い先生方が中心にやってくれたのが嬉しかったです。

さて来年の第11回日本顕微鏡歯科学会学術大会は4月12日(土)より、博多の九州大学100年講堂にて開催、プレカンファレンスも予定してます。来年はどのような盛り上がりとなるか、今からたいへん楽しみです!



第10回日本顕微鏡歯科学会をやってきた・2

いやいや、だいぶ遅くなってしまいました。コチラからの続きです。

早いもので、日本顕微鏡歯科学会も10回目となりました。10年前と比べると、ずいぶん大きくなったなと感じます。今回も会場には500名を超える人が集まりました。顕微鏡治療に興味を持つ人がどんどん増えている、しかも若い人が多い、時代は確実に変わりつつあります。


既報の通り私はシンポジウム1を担当したのですが、どうもテーマが重すぎたので学術とはちょっと違う方向に話を振ってみました。最終的には顕微鏡からの臨床ビデオを多用して「何をもたらしたのか?」という問いに自分なりに答えてみました。

CTも顕微鏡も高額医療機器ですので、その償却は本当にたいへんです。そのためにインプラント患者を増やしましょうという歯科医院さんやコンサルさんが本当に多いのですが、それは違うんだよという話でした。どれくら伝わったでしょうか?


最後は大会長の北村先生から感謝状をいただきました。先生、ありがとうございました!

なお本大会シンポジウムの詳細は、年末刊行のとある書籍に掲載されます。学会に来られなかった方は残念ですが、それまで首を長くしてお待ちくださいね!

しかし嬉しい事に、大会の事後報告書がすでに学会ホームページに掲載されています。会の雰囲気などはぜひこちらでお楽しみください。


つづいて、前日に行われましたプレカンファレンスの話題です。
〜つづく



藍の布とうつわ展


当診療室の患者さんから、展示会のご案内をいただきました。いつもWDさんがオジャマしているのですが、今回もすばらしい作品が並んでいる事でしょう!

初夏を楽しむ
藍の布とうつわ展

2013年5月8日(水)〜14日(火)
新宿高島屋 10階 ギャラリー暮らしの工芸