2013年3月29日金曜日

日本顕微鏡歯科学会、まもなく開催


ずーっと準備をしてまいりました、第10回日本顕微鏡歯科学会学術大会、いよいよ明日からです。今日はその準備とプレカンファレンスのため、休診をいただいております。

明日は朝から理事会・評議員会・シンポジウムと大忙しです。明後日は総会もあります。寝れません!!!

上の写真は大会の準備委員会の写真です。アレレ、この場所は?と思った方は鋭い!ここは吉田歯科診療室のフロントです。診療後はこのように遅くまで会議が行われています。ちなみに奥でピンクのシャツを着ているのが私です。

準備委員会では皆様に「来て良かった!」と思っていただける素晴らし大会になるよう準備してまいりました。学術発展のための休診ですが、どうかご理解いただけますようお願いいたします。

では行ってきます!



2013年3月25日月曜日

顕微鏡とCTの融合は一般歯科臨床に何をもたらしたか


3月30日(土)の日本顕微鏡歯科学会シンポジウム・1に向け、診療の合間を縫ってプレゼンを造っています。

実はこの演題は大会長の北村先生からいただいたもので、私が考えたものではありません。私は先輩なので二つ返事で「いいよ〜」と言ってしまったのですが、よくよく考えるととっても難しい演題です。顕微鏡とCTは確かに併用しているが、はたして「融合」までしてるのだろうか?

で、ずーーっといろいろ考えて、以下のような抄録を大会のサイトにアップしています。超高名な先生二人の後で何を話すか、ちょっとたいへんなのですが(汗…)ぜひ聴きにきてくださいね!

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顕微鏡とCTの融合は一般歯科診療に何をもたらしたか?

東京都中央区開業 吉田格


「従来見る事ができなかった現実を明らかにした」、顕微鏡とCTに最も共通している点はここにあると思う。

CTは診断に新たな基準を与え、顕微鏡はまた別の方向から診断を変えた。両者の融合は治療方針や術式に変革をもたらし、結果として適応症は拡大し難症例に新たな路が開ける。歯科医療の現実は大きく変わり、誰もが夢のような治療を自分のものにしたいと、明日の臨床に思いを馳せたのではないだろうか。

しかしその実現には三つのハードルがあるように思う。一つ目は使いこなす事ができるかだ。特に顕微鏡は使いこなせず手放す先生もおられる事からも解るように、誰もが有効に使えるようになれるわけではないようである。

二つ目は時間である。一般に言われている顕微鏡下での治療時間の延長に加え、録画データーやCTの膨大な情報を整理し、患者にもスタッフにも客観的で解りやすいデーターを共有するにはそれなりの時間が必要である。すなわち忙しい臨床家にさらなる労力を要求する。

三つ目はコストである。残念ながら我々の夢を後押しするべき医療制度が大きく変わる事は期待できず、高額機器導入による経営リスクは十分考慮しなくてはならない。

以上のように顕微鏡とCTの出現は、医療に対する「夢」と、経営という「現実」を高度にバランスさせるセンスが要求される時代をもたらしたという事かもしれない。言い換えれば、夢の実現により経営リスクを回避できるだけの技術や表現力も含めた経営手腕がなければ、結果として情報や技術を患者利益として還元することはできない。そして演者はその狭間で試行錯誤を繰り返している者の一人である。

本シンポジウムではそんな演者が行ってきた症例の一端を供覧いただき、かろうじて経営リスクを回避しながらも手にしたささやかな夢の実現過程や今後の課題についてお話したい。

【 供覧症例 】埋伏知歯矯正移動・仮骨延長術・自家歯牙移植・歯槽頂からの上顎洞底挙上・インプラント周囲炎




フロントでの写真


ちょっと先ですが、4月24日(水)発売のとある雑誌に、吉田歯科診療室が小さく(本当に…)紹介されます。上はそれに掲載する写真です。ちょうどとっても奇麗に花が咲いた木をいただきましたので、それを左に配置しましたが、いかがでしょう?これが吉田歯科診療室の受付フロントです。


VideoCast16 インプラントも修復も、歯周病が治ってから!




久しぶりにVideoCastの録音をしてYouTubeにアップいたしました。一発録りなので話がイマイチなのですが、歯周病の怖さや歯が磨けていない状況とはどういう事なのかを解説しています。合わせてインプラントが緩むとはどういう事なのかもご覧いただけます。

このビデオは以前テレビ出演したときに用いたものなので、覚えてらっしゃる方も多いと思います。

この患者さんは初診時にはすでに大型の人工の修復物(補綴装置って言います)が入っていました。レントゲン上ではとりあえず骨もしっかりしており、インプラントも数本入っていました。

ところが歯肉は腫れ、押すといろんな所から「膿み」がはっきり出てきます。「膿み」が「漏れる」と書いて「膿漏(のうろう)」、つまりこれが歯槽膿漏という状態です。

また人工物の境目もよく触ると、歯との境目がよく合っておらず、段差があることがわかります。つまり造る時の型取りには歯肉圧排が行われていなかった事が予想されます。

最近とくに増えているのが、歯周病の治療をまったくせずに大型の補綴やインプラントを行い、トラブルとなってくる方です。歯周病とはこちらから教えて差し上げない限り、本人が気がつく事はなかなかありません。治療もある程度時間が必要で地道なものとなり、早く修復をしてほしいと思っている患者さんには不評です。どうせ本人が気がつかないなら、省略して早く治療を終わらせる方が親切だと思う歯科医師がいても不思議はありません。

しかしごらんのように歯周病とは膿みが出て、その先は骨が破壊されるたいへんな病気です。進行しても痛みもなく、本人が気がついた時には手遅れ、病気に限らずそのような例はいくらでもあるのです。専門家はそのために警鐘をならさなくてはなりません。

しかしいくら熱心に説明しても、患者さんにはまったくピンと来ません。歯周病の治療は、本人の自覚がどれほどあるかが成功の鍵です。歯科医院側がどんなに努力しても、患者さんの協力がなければ治療はできません。ですから歯科医院には表現力と伝達力が必要です。顕微鏡による動画説明はそのための切り札です。

この患者さんはインプラント上の修復(冠・被せもの・クラウン)がグラグラしているのが不便という事でいらっしゃいました。もちろんこれは歯周病とは何も関係ないですが、修理のために冠を外すと、歯肉が強い炎症をおこしている事がわかります。インプラント周囲は自分の歯の周囲よりもはるかに炎症がおきやすいので、事前に歯周病の治療がされないままのインプラント治療はたいへん危険です。

このように顕微鏡はあなたのお口の中で何がおきているのか、いかなる方法よりも説得力をもって事実お伝えします。吉田歯科診療室では顕微鏡を使えるのは私だけではなく、3名の歯科衛生士も同じように使えるようトレーニングされています。あなたに本当の事を知ってもらいたいと、今日もがんばっています。

さてこのVideo Cast、今回からノリちゃんにお相手をお願いしてあります。4月中にもう1本アップする予定です。どうぞお楽しみに。


2013年3月20日水曜日

歌舞伎座ビルがオープン

4月2日の杮葺落四月大歌舞伎を前に、歌舞伎座ビルがオープンしています。3月1日には地下の木挽町広場がオープン、地下鉄日比谷線・浅草線の改札と直結になりました。


昭和通り沿いにも出入り口ができ、特に東銀座駅をご利用の方は吉田歯科診療室をご利用にあたり、新しい路が増えました。杮葺落前の歌舞伎座の今の様子をお届けいたします。

<<<写真はクリックすると拡大します>>>


晴海通りから 3月4日には櫓揚げが行われました




晴海通りから地下へはこのエスカレーターで

日比谷線・浅草線改札口と直結になりました

木挽町広場はこんな感じ お弁当屋さんやTully's Coffeeもあります

切符売り場


このTシャツ、いいなぁ!



セブンイレブン左のエスカレーターを上がると昭和通りです

昭和通り側の出入り口 ここを出て右側が吉田歯科診療室です


昭和通り沿いの楽屋口 役者さんが出入りしますのでファンが押し寄せる事でしょう

なお3月27日(水)9:00~11:30には歌舞伎座新開場記念のパレードが行われ、周辺道路は通行止めになります。「お練り」には60名もの役者さんが揃うそうなので、すごい混雑が予想されます。診療においでのさいはご注意くださいね!




2013年3月18日月曜日

さようなら、東横線渋谷駅地上ホーム


この土日に東京のマスコミには大きく報道されました。東急東横線渋谷駅の地上ホームの最終日に行ってきました。


モノズキだと言われそうですが、そんなモノズキがホームに溢れてます。私はいわゆる「鉄っちゃん」ではありませんが、大晦日のような感じで行ってきました。


近くにありながらここ20数年、東横線はそんなに良く使う路線ではありませんでした。しかしまだ学生の頃、自由が丘の近くに友人が住んでいた事から、良くこの改札を利用していました。ホームに立つと「あー、東京に来たんだなー」と思ったものです。


始発駅独特の雰囲気というものがあると思うんです。そこから先は線路は無く、また戻って行く、たいした理由もなく面白いものだと思っていました。

土曜日からは地下駅となり、私がいつも使う田園都市線のホームからは簡単に行き来できるようになりました。これは便利です。しかし何かスルーして行ってしまう電車に物足りなさを感じてしまいます。多少不便なくらいがちょうどいいのでしょうか?


長らく東急沿線に住んでいますので、その開発の歴史などは好んで読んでおり、先人がどのような苦労で開発してきたかは少しは知っています。その象徴が役目を終え新たな槌音が響く、また大規模な再開発が始まります。そんな変化の節目に居る事をなぜかとても不思議に感じます。

結局私は用もないのに0:07発の電車に載り、学芸大学駅からスロジョグで帰りました。あー、やっぱりモノズキですね。

東横線渋谷駅地上ホームさん、長らくありがとうございました!

追記:日比谷線直通電車もなくなってしまいましたね。個人的にはそちらの方が残念です。


見える歯科治療へのご招待 vol.2 をやってきた

3月3日(日)、青山こどもの城にて顕微鏡歯科ネットワークジャパン(MDNJ)主催の見える歯科治療へのご招待 vol.2 が開催されました。

前回と違い今回は演者が全員が交替、3名の若手の先生にお願いしました。私は裏方でカメラマンになりました。

トップバッター、澤村先生は医学と顕微鏡の進化の歴史について。

真剣に画像を見入る参加者のみなさん。

二番手、岡野先生はムシ歯や歯周病を解りやすく解説。
  
顕微鏡を用い、表先生が実技解説。

希望者には千円札を拡大してご覧いただきました。

会場からは驚きの声が上がります。 

最後に表先生が、顕微鏡による拡大治療の優位性を解説。

今回もアナウンスがよくできなかったのですが、それでも30名ほどの方にお集りいただけました。

既報のとおり、今回は顕微鏡歯科ネットワークジャパンのサイトから事前登録いただいた方には、30分の無料相談券をお配りしました。すでに何人かの方が相談を受けられ、治療に入ったとの事です。

顕微鏡は持っているものの、実際にはほとんど使っていない歯科医院がかなり多い事が問題となっています。顕微鏡歯科ネットワークジャパンは動画審査で真に使える歯科医師を認定しています。ぜひ歯科医院選びのご参考とされてください。

なお次回は5月に開催できないか検討中です。詳しい事が決まりしだい、このBlog:歯界良好、または顕微鏡歯科ネットワークジャパンのサイトTwitterfacebookにてご報告いたします。