2009年5月29日金曜日

新診療室概要・1 カウンセリングルーム

すでにご報告してありますように、新診療室では10の新しい取り組みを掲げています。今日からその概要を少しずつご説明して行きたいと思います。まずは一番目から。

1・たいせつなお話を落ち着いてしていただけるカウンセリングルーム

現行の診療室の一番の問題は、プライバシーへの配慮がほとんどできなかった事です。受付から診療ユニット2台までがオープンな直線で繋がっており、これは良い方にとれば誰がどこにいても診療室内全域の状況がわかる形でした。

開業当時の12年前にはそれほど大きな問題は生じませんでしたが、最近はそうも行かなくなってしまいました。私達の診療の過程で、患者さんとよく話をする時間がとても大切になってきたのです。昔から話はよく聴くスタイルでしたが、治療が複雑になってきたり歯科衛生士の業務が高度化するにつれ、近くに他人がいては良くない状況になってしまいました。

そのため充分な話ができず、お互い中途半端な状況で治療やメンテナンスに入ってしまう事があったことは否定できません。

そこで個室でお話をきいたりご説明申し上げる専用室の登場です。この部屋ではたった今診療した内容を録画し直ちに再生し説明できるような設備にもなっています。

治療のやりっぱなしが再発の大きな原因です。ここで今どのような治療を受けたのか、今後どうすべきなのかがすべて解るシステムになります。

2009年5月27日水曜日

今週の映画 Red Cliff

今週の映画はあのRed Cliff の一作目です。

さすがは三国志、歴史が違います。スケールが違います。実は私はまだよく観ていないのですが、患者さんの中には本当に良く知っている方がいて話題がつきません。しかし着いて行けません。移転が一段落したらゆっくり観れたよいなと思っています。

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ところで今週から診療室内での映画配信システムを変えました。今までは各ユニットのディスプレイで画面がばらばらで、こちらは映画の最初を、あちらは中盤をと行った具合で、例えば待合室から診療室に移ると場面が繋がらない状態でした。

テレビのようにどこでも同じタイミングで流せたらいいなと思っていましたが、VLCというソフトがあり、意外に簡単に実現できてしまいました。久しぶりに機械が思い通りに動いてよい気分です(?)

2009年5月26日火曜日

iSpotに「インプラント直前チェック10」

すでにココココに掲載しているコンテンツですが、あらたにiSpotのドクターコラムにも載せていただきました。


私はぜんぜんそうとは思ってはいないのですが、今歯科の中で唯一採算性がある分野がインプラントだそうです。そこで自称「インプラント専門医」と名乗り、不採算治療を切捨てインプラントに特化した歯科医院が急増しています。

その医院では歯の保存や義歯はほとんどやりません。それどころか歯周治療や歯ブラシ指導もやらない所もあります。驚いた事に初診のその日にインプラント手術を行うとんでもない所もあるそうです。だからトラブルも増えて当然なのです。

そんな現状に警鐘を鳴らすために書いたのがこのインプラント前に確認したい10項目です。iSpotの文字数制限のためにタイトルが変ってしまいましたが、内容は同じです。

ほとんどの場合、インプラントは自身の歯と隣同士です。その歯と協調して食事や会話が機能しますから、歯の保存がきちんとできないとインプラントは中途半端なものにしかなりません。

私達のインプラントシステムは長期適な展望にたって行われています。ですからインプラント治療開始までには若干のお時間がかかります。もちろんその方が結果が良い事がわかっているからです。

iSpotはアクセス数が月間1,500くらいですから、見ていただける方が何人かおられるでしょう。これらを参考に、間違いのないインプラント治療を受けていただける事を望みます。

2009年5月22日金曜日

マスクパニック!?モノから行動の時代へ

いやぁ、新型インフルエンザ、たいへんな騒ぎになってしまいましたね。関西では外出時にマスクをしていない人はいないそうです。浜崎あゆみのツアーは中止され、甲子園球場ではマスク着用で応援しているそうです。

一方関東はまだおだやかなもので、昨日東京ドームで行われたKAT-TUN のコンサートは滞り無く行われたそうです。

でそのマスクですが、入手困難で医療機関はどこも本当に困っています。当診療室も例外ではありません。

SARSの頃はいち早くマスク不足を予感し即座に必要量を確保した私ですが、実際にはマスク不足は起きず取越苦労に終わった経験がありました。で今回もどうせ大丈夫だろうと思ったらぜんぜん違いました。在庫が危ない!!!



それにしても新型インフルエンザに対して、マスコミはあまりにヒステリックだと思います。正しい情報を流しているつもりかもしれませんが、それに対する反応を先読みし、安心感を与える事がマスコミの良識たるものです。

それにより迷惑を被っているのは、本当にハイリスクである我々医療関係者です。そこにマスクがないとはまさに異常、マスクパニックです。

ウケ狙いの低俗な報道は本当に腹立しい物で、マスクパニックを引き起こした元凶です。既存のインフルエンザには何も言わなかったのに、新型だ、豚だといったとたんに過剰反応を起します。話題性があれば世間などどうなっても良いと思っています。

インフルエンザの予防にマスクが本当に有効かと言うと、私はかなり懐疑的な立場です。電車内のような人混みでなければ不要だと思っています。むしろマスクの保湿効果の方が重要です。

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さて、人類は新たな感染症と対峙しなくてはならない時代に突入したことを知らねばなりません。戦後生活環境が衛生的になり抗生物質が発達し、人類は細菌を克服したかのような錯覚をしています。しかし細菌は構造を変えて人類に再び襲いかかっています。

それはAIDSだったり、耐性結核菌だったり、O-157だったりします。そしていつ強毒性のインフルエンザが出現するかわかりません。私達はその準備をしなくてはなりません。

しかしそれは決してタミフルを備蓄するとかマスクを常用するという「モノに頼る」事ではありません。例えば「くしゃみは手や肘で抑える」とか「手を頻繁に洗う」という「行動に頼る」習慣をつけるという事です。

日本人はお金があるせいか、モノさえ揃えれば後は何も考えなくてもやっていけると勘違いしている人が多すぎると思います。

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医学の歴史は細菌感染との戦いから始まりました。コッホジェンナー、日本では北里柴三郎野口英世、小学校の頃に伝記をお読みになった事がある方も多い事でしょう。

先人の偉業により、私達は細菌の恐怖からそうとう解放されました。細菌の存在を身近に感じる事はできないでしょう。しかし私は、実は仕事で毎日細菌と戦っています。それは虫歯や歯周病です。私は患者さんには細菌の話しを必ずするのですが、それを真剣に聴いてくださる方は本当に少数です。細菌を身近に感じる事がふだんないのですから、それもしかたがないかもしれません。

私は今回のマスクパニックは、モノに頼りたがる日本人の性格をとても良く反映していると思います。インターネット上では紙製マスクが、我々が買う時の10倍以上の値段で取引されています。私はこのような事をする人達を軽蔑します。細菌よりも恐ろしい人類の敵であると思っています。

私は今回の新型インフルエンザ流行を「モノから行動の時代へ」のきっかけとしてほしいと思っています。この事実からいったい何を学ぶのか、私はマスコミの論調にたいへん注目しています。

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追記:マスクはなんとか最低量は確保できました。ご尽力いただいた方々に感謝申し上げます。【5月23日】

2009年5月21日木曜日

パッチ・アダムス講演会

5月15日の歯界良好でお伝えしたように、Dr. パッチアダムスの講演会に行ってきました。

はっきり言って、この方「へんなおじさん」です。まず服装がヘン。浮き世絵のアロハに、赤系のへんな柄のダボダボパンツです。映画での行動もうなづけます。

会場から服装に関する質問も出ましたが、わざと派手な格好をしているそうです。身長190cm はあろうという体格にこれですから、誰もが驚きます。しかしこのような服装のおかげで、危険な所に行っても気持ち悪がられて襲われないのだそうです。190cmもあったら最初から目立っちゃいますから、このさい思いっきり目立ってしまおうという戦略のようです。恐れ入りました。ちなみに靴下は右がオレンジ、左がグリーンでした。

集まったのは300名くらいではないかと思いますが、30歳前後の若い人たちが圧倒的に多く、年配の方はほとんどおられないという、何か日本の医療の閉塞感を象徴するような年齢構成でした。

さて中身ですが、講演というより質問会という趣旨で、とにかくパッチに訊きたいという切実な願いと熱い思いを持つ人たちが集結していました。質問内容は介護や医療の現場で悩んでいる人や、新しいチャレンジをしている人が思いをぶつけ、パッチがハグするという感動場面の連続。みなさん、癒されてお帰りになられたことでしょう。

パッチは同じ志を持った仲間が集まる事が重要だと解いています。おそらく日本の特殊事情はある程度知ってはいるのでしょうが、それにしても道のりは険しそうです。

さてこの講演会、もちろん素晴らしいもだったのですが、私には少し物足りない結果となりました。今回の講演は映画のように、すでに症状が表面化している方に対応する話でした。もちろんそれはそれで大切な事に違いありません。しかしそれだけではいけないと思うのです。これは焼け石に水で、放置しておけばこの複雑な時代において患者は増える一方です。それが大きな社会負担になっているわけで、このままでは間に合わないと思うのです。

今後大切になるのは、そのような患者さんが増えないように予防するにはどうあるべきかを皆が考える事ではないでしょうか。

そこには社会の罠があり、それに翻弄される人の心の弱さがあるわけです。医療や介護を通じて、自分自身はどうあるべきかという未来の展望を語らなければ、パッチ・アダムスの偉業も表面的なもので終わってしまうと思うのです。

2009年5月17日日曜日

iSpot Drコラム 人気ランキング


iSpot みなさん見てますか?

トップページが新しくなったと言う事で見てみました。上部に「コラムで探す」というタグがありますが、その中にコラムランキングがあります。

クリックすると中段あたりにドクターコラムのランキングがありますが、ありますあります、ディズニーランドにある歯科医院とは、が3位に入ってます。

みなさんありがとうございます。また皆様のお役に立つコラムを上げて行こうと思っています。

2009年5月15日金曜日

今週の映画 パッチ・アダムス


今週診療室でお届けしている映画は「パッチ・アダムス」です。ロビン・ウィリムス演じる医学生の実話です。

この映画も当診療室ではヘビーローテーションで、患者さんの中には診療後の帰り道にビデオ屋さんで本当に買ってしまった方もおられます。

映画は「患者は医者の言うことだけ聴いていればいいのだ」という高慢な医療を否定し、とことん患者とペースを合わせ、学生ながら神経性の難病患者を癒して行くパッチの活躍が描かれています。これは近代医学に大きな波紋を投げかけた事でしょう。全く共感です。

しかし映画は「ほんまかいな」というくらいアホな事をいっぱいやっています。ぜひ本人に訊いてみたいと思っていたところ、なんとチャンス到来。

実は本物のパッチ・アダムス氏が来日し、来週の火曜日に東京で講演会が行われます。で、この講演会に先輩の誘いで行ける事になったのです。

その模様はまたこのblogでお伝えしたい思います。ま、たぶんそんな質問はできないと思いますが。。。

2009年5月11日月曜日

ホワイトニング直前チェック・10


iSpotのコラム「歯の美容」に、このコンテンツをアップしてもらいました。


ホワイトニングってけっこう期待が大きいんですね。なんでも簡単に白くなる、しかもペンキでも塗ったかのような色を期待してしまう方もおられます。ちょっとマスコミが受け狙いしすぎた情報を流しすぎている感じがします。そんな誤解をとき、効果的なスーパースマイルを得るポイントを10項目あげてみました。

iSpotにはその他にも3点のコラムを書いています。ぜひ読んでみてください。ディズニーランドの話は必見ですヨ。

銀座Saliceビルディング

「銀座Saliceビルディング」これが私達が新しく診療を始める場所です。今日はその外観と中身をちょっとだけご紹介いたしましょう。

1・都営浅草線東銀座駅A8出口から昭和通りを挟んでの写真です。この白い建物の2階、ファミリーマートの上が移転先です。


2・最寄りの交差点は「銀座東三丁目」。なんかまぎらわしい名前です。


3・同じくA7出口からの写真です。ちょうどカレーうどん屋さんが開店したばかりです。私は前のカレー屋の方がすきだったのですが、ちょっと残念。しかし銀座と言えども庶民感覚が残る場所で、裏手には昔ながらのコロッケ屋さんがあり嬉しいです。


4・ビルの手前です。ちょっとやっつけですが、張り紙をさせてもらいました。看板ができしだい剥がす事になります。


5・中に入りエレベーターホールからの写真です。今日はテープを貼ってもらい、内部造作の煮詰めを行いました。


6・こちらはテープを貼る前の写真、昭和通りが一望できます。このガラス面が受付スペースになります。


なお、銀座Saliceビルディングの場所はこちらです。それから移転情報をまとめた総合コーナーを造りました。

このblogではこれからも工事の進捗状況や新しい診療室のコンセプトについてどんどん更新して行きます。

等々力渓谷


今日は土曜診療の代休をいただいております。しかしやる事は目白押し。こんな時に必要なのはやはり体力。というわけではないのですが、2週間ぶりに早朝ランニング(お散歩?)をしてきました。

ちょっと時間に余裕があるので、東京唯一の渓谷である等々力渓谷まで足を伸ばしてみました。近くではあるのですが、10年以上も来ていませんでした。

で、やっぱりすごいですねー、いいですねー。等々力駅側から始めて入ってみたのですが、それはもうマイナスイオンがいっぱいというか、緑やせせらぎを肌で感じられるとは素晴らしい事だなといまさら思うのでした。

写真は川べりからゴルフ橋という赤い橋を見上げた所です。とっても不思議な光景です。

今日の東京も暑くなりそうで、早朝にもかかわらず結構な気温です。しかし渓谷の中は実に気持ち良い涼しさです。

驚いたのは、ここを通勤ルートにしている方がけっこういる事。写真のように足場は悪いので、雨の日なんかダメですよね。たぶんわざわざ遠回りしてでもここを通って通う人が多いのでしょう。それほど素晴らしい所です。

本当は多摩川の方まで下りたかったのですが、時間がないので野毛大塚古墳(ここも始めて来ました)を通って帰りました。

朝のちょっとした冒険で気持ち良いですね。さて、これから移転などの打合せです。

2009年5月10日日曜日

神田明神御祭禮 室町一丁目祭


神田から日本橋室町地区にかけては、今お祭りの真っ最中です。日本橋三越本店もご覧のとおり。

金曜日から始まっていますが、その日は雨脚が強くたいへんだったようです。今日は快晴で気温もぐんぐん上がっています。

このお祭りが見れるのもこれが最後かと思うとちょっと寂しいですね。といっても同じ中央区の銀座ですし、地下鉄で5分、来れないわけではありません。しかし近くでやっていないと解らないものなんです。もっと広報をしっかりやった方がいいと思うのですが。。。

2009年5月9日土曜日

今週の映画 Rain Man

移転話に追われていて、今週の映画のご紹介が遅れてしまいました。今週は、と言っても木曜日からですが「Rain Man」です。1988年の作品ですから、もう20年もたっています。

トム・クルーズはほぼ地のままですが、何と言っても自閉症役のダスティン・ホフマンの演技は卒業のイメージをぶっ飛ばす驚き物です。名優とはこういうものか、アカデミー賞やゴールデングローブ賞も当然かと唸らさせます。

2009年5月8日金曜日

移転四方山話・2 私にとって銀座とは

ご存知の方もおられると思いますが、私は日本橋で開業する以前、けっこう長い間銀座で仕事をしていました。銀座は私を育ててくれた街であり、想い出の街です。ですから私の中では今回銀座に「行く」というわけではなく「戻る」という事になります。

「銀座に移転になります」と言うと「すごいですねー」とおっしゃる方も多いのですが、生意気にも私には正直それほどでもという感じなのです。

確かにこのご時世ですので、無茶な話に聞こえるのも当然です。しかし4年も探していたわけですから、もしその時に移転していたらと思えば関係ありません。それに新宿や丸の内だってすごいじゃないですか。

私は1985年に大学を卒業し、すぐに新宿の歯科医院に勤務しました。その医院には分院がいくつかあり、同じ年に銀座がオープンしました。そのうち私は非常勤で銀座へ出向く事も増え、87年には銀座常勤となりました。その後その医院グループからは一旦離れたものの、92年には再び戻ってきたという経緯があります。

私が銀座を去ってから12年もの歳月が流れました。今改めて歩いてみると、その様変わりはたいへんなものです。なじみの店は1軒しか残っていません。通っていたスポーツクラブも、いわゆる銀座のクラブもありません。当時患者さんだった近隣の方々ももうどこかへいってしまったようです。

そしてその頃の医院、これももう今はありません。周辺の再開発に飲込まれ、その場所では毎日大きな槌音が響いています。

そう、銀座は私の中ではすでに終わった街でした。想い出と共にあればよかったのです。そんなわけで、当初この移転話にはそうとうな違和感がありました。何を今更と。

私は深夜の四丁目交差点で一人ポツンと考えてみました。12年前、私がここでやっていた事は何だったんだろう、何を学び、何がどう今に繋がっているんだろう、それからやり残した事は何だったんだろうと。

やり残した事、、、なんだ、まだいっぱいあるじゃないか、と不思議な事にまた新たな目標が見えてきたのです。


この場所で仕事をする事は二度とないと思ってました。しかしまた銀座で仕事をする運命に、私は毎日毎日とっても不思議な気分でいるのです。

2009年5月7日木曜日

移転四方山話・1 歯科医院お断り!?

このBlogでは昨日診療室の移転を公示しましたが、おいでいただいてる患者さんには今日から一人一人書面にてご案内しています。

配っている文章は5月5日の「想いは形に、」と、5月6日の「移転のお知らせ」といっしょです。近隣の方には本当に申し訳ないのですが、遠方からおいでの方は皆様喜んでおられ、少し安心しています。

実は移転は4年前から検討していました。移転先は銀座ですが、当初はもちろん日本橋地区でテナントを探していました。ところが適当な物件が意外にないのです。ありそうですが、本当にビックリするぐらいないのです。加えて歯科医院を入れてくれないオーナーさんが多い!信じられますか?

「ヨシ、ここにしよう!」と決めた物件でも、歯科医院はダメの一点張りの所もありました。歯科医院てそんなに評判悪いんでしょうか?けど本当なんです。不動産屋さんやコンサルタントさんにもずいぶんくどいてもらいましたが効果はありません。

理由はこうです。歯科医院とは設備がとにかく重い!まず内部造作は全部造りかえなくてはなりません。特に床は底上げし、そこに給排水や圧搾空気の配管が走ります。ここの水漏れを心配するオーナーさんもいましたが、そんな事はおきません。診療ユニットやレントゲンなど重量物も多く、電源は200Vが必要です。オーナーさんとしてはそんなにあれこれいじってほしくないのが本音です。

一方、普通の事務所なら入居は簡単です。極端な話し、椅子と机を持ち込めばばいいだけです。壁も水周りもいじる必要がありませんので、オーナーさんはそちらの方を歓迎するのです。実際この4年間で断られたり、競合する事務所系に負けてしまった事が3度あり、その度に悔しい思いをしてきました。ただでさえ少ない選択肢がさらに減るという状況です。

しかたなく移転候補エリアを銀座にまで広げたのですが、その状況は変わりません。しかしこの度移転するテナントは、実は飲食店用に設計されたもの、すなわちいじる事が前提で貸し出される所です。だから歯科医院でも借りる事ができたのです。

このような所は他にもあるにはあるのですが、隣や他のフロアが居酒屋や焼肉屋だったりで、とても歯科医院が入居できるような雰囲気ではありません。まぁ今回はたまたま運が良かっただけなのでしょう。

2009年5月6日水曜日

移転のお知らせ

患者様各位

謹啓

風薫る緑の季節、皆様方におかれましては益々ご清祥の事とお喜び申し上げます。

さて当診療室はかねてから移転を予定しておりましたが、この度候補地が一本化され七月下旬を目処に下記へ移転する運びとなりました事をご報告いたします。新診療室は以下のような体制を整え、さらに皆様にご満足いただける内容で再出発する所存でございます。

移転に伴い通院にご不便をおかけしなくてはならない方がおられる事は重々承知しておりますが、どうか移転の趣旨にご理解をいただき引き続きご利用いただけますようお願い申し上げます。

なお移転についての詳しい内容や進捗状況につきましては、このブログにて随時お知らせしてまいります。そちらも合わせてご参照いただければ幸いです。

謹白

  平成二十一年五月吉日
吉田歯科診療室 デンタルメンテナンスクリニック
 代表 吉田格


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新診療室所在地
東京都中央区銀座3丁目11番16号 銀座Saliceビルディング2F
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新診療室は現行の特徴を活かしながら、以下のように時代に即応した空間に整備いたします。
 1・たいせつな話しを落ち着いてしていただける専用カウンセリングルーム
 2・プライバシーに配慮した個室・半個室の診療室
 3・歯のクリーニングなどに特化した歯科衛生士専用ルーム
 4・すべての診療を手術室レベルの衛生度で行えるアドバンスルーム
 5・クリーンエアシステムの導入
 6・すべてのユニットに顕微鏡を設置
 7・CT(断層撮影装置)の導入(予定)
 8・カフェ感覚の待合室
 9・波動、東洋医学療法の再開
10・健康の理解を深めるセミナーの再開


さらに詳しい情報はホームページにて随時更新されます。また携帯専用サイトもございます。

2009年5月5日火曜日

想いは形に、

皆様は占いや予想はお好きでしょうか。日本人は特に占い好きと言われ、多くの雑誌に占いが載り、携帯の占いサイトはたいへんな人気です。血液型占いが流行るのは日本だけで、それに星座や姓名判断ときりがありません。そしてその答えがみんな違う事を、誰も不思議に思いません。

経済の世界でも、その行方を知ろうと様々な予想が飛び交います。市場はいつ回復するか・アジア経済の行方は・自動車産業はどうなるのか、すべてが企業の存続に関わり生活と直結するだけに、アナリストは様々なデーターを元にまだ見ぬ未来を予想します。

そう、人は夢見る動物です。そして夢が現実になることを信じたい、夢のような話しに現実を忘れ吸い込まれて行く、占いや予想を通して未来を語るのは楽しい事にちがいありません。たとえそれが嘘であっても、そこから放たれるエネルギーが心を落ち着かせ、明日への希望が湧いてくる・・・・はずだったと思います。

しかし現実はどうでしょう?私たちはまだ見ぬ未来を恐れるあまり、自分にだけ都合の良い解釈をしたり、解りきっている事実を真剣に考える機会を避けてこなかったでしょうか。そしてその結果、世の中は今どちらに向かっているのでしょうか?

解りきっている事実、例えばそれは加齢による自らの変化・少子高齢化による経済圧迫・それに伴う医療財源の枯渇、あなたはこれらにどう対処するのでしょう。夢を語りつつ現実も見つめ、自分自身を通して社会を見つめる、今すべての人に必要な行動ではないでしょうか。

不確実な未来を予想するより、確実に解っている未来を知り、そのために何をすればよいのかを考え実行する場を創る、そんな想いはついに形になろうとしています。そこは未来を真っすぐに見つめ、大好きな自分に逢うために、全ての人に確かな未来を手に入れていただくために用意される創造の場です。

平成21年7月、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニックは新たな創造の場へ移行します。どうかご期待ください。

2009年5月3日日曜日

新日本橋駅4番通路が開通


ビルの建替工事に伴い閉鎖されていたJR新日本橋駅の4番通路が、4月30日にめでたく開通しました。総武快速線新日本橋駅と、それに接続する銀座線・半蔵門線の三越前駅をご利用の方、お待たせいたしました。

新築された東短ビルには元のテナントさんも戻ってくるとか。楽しみです。良いビルができたものです。

それにしても最近はビルができるのが早いですね。毎日見ていましたが、ニョキニョキ伸びて行く様子は豆から芽が出て枝葉が伸びるようです。

さてこの場所は日本橋室町3丁目交差点脇ですが、実は出入り口には下のような看板が出ています。


写真におもいっきり影が入って申し訳ないのですが、ここは中央区民文化財・長崎屋跡、昔々蘭学を求めて多くの人が集った場所なのだそうです。

お寄りのさいはぜひこの看板をご覧になってみてくださいね。

新型インフルエンザ対策 とにかく手洗いだ

世界各国で新型インフルエンザの蔓延が確認されています。おりしも日本はゴールデンウィーク、これほど海外渡航者がいては残念ながら日本への上陸は避けられそうにありません。

しかしです。この歯界良好では1月25日にすでにインフルエンザ対策のお話をしています。改めてご確認いただきたいのです。


結局感染とは、「え!?こんな所から?」というくらい簡単なところからやってきます。注意していれば防げる可能性がかなり高いのです。

マスクが飛ぶように売れているようですが、テレビを見ているとマスクのつけ方が気になりますね。加えてどうもマスクさえすれば安心だという、日本人的な「モノに頼る国民性」が見えてしまいます。

改めて強調したいのは「手洗い」です。これはもっとも大切な事だと思います。簡単に言えば「衛生観念を持つ」ということで、これは意外にも無頓着ではないかと思います。

とにかく大流行にならない事を祈るばかりです。あ、それから歯磨きもインフルエンザ対策に有効ですからね。お忘れなく!

2009年5月2日土曜日

失政に学ぶとは言う物の・・・

皆さん、GWはいかががですか?私はどこにも行かず、ある事の準備をしています。まぁ、それは後でご報告という事で、今日は読売新聞に面白い記事が出ていたのでご紹介します。


個人的には「ほほーぉ」と思う内容で、やっとお役人も世間なみの見解を持とうと動き出したかと感心してしまいます。

行政ではなく、企業においては失敗物の著書は多く、私もずいぶん前にソニーやヤマハの失敗研究の本を読んで驚いた事があります。過ちとは当事者が気がつかない部分で拡大するものだと怖くなりました。

役所は往々にして自らのミスを認めたがらなく、一度決めた事を撤回する事はほとんどありません。それほど自分たちが優秀で間違いなどするはずがないというプライドに溢れているのでしょう。また、後でどのようにでも解釈できる曖昧な表現を好みます。がしかし自ら失敗を認め教材にするとは画期的な事、できることなら私もぜひ読んで見たいと思うのです。

ところでここで言われている「明らかな失敗」とは、たったこれだけなのでしょうか?私は日本の医療政策は明らかな失敗であると思います。その他にも成田空港や農業なども立派な失敗だと思います。そしてこれらには共通した原因があると思っています。

それはその制度や決定が「市民の利便のため」にではなく「管理する側が得をするため」にある事です。いったい誰の方を向いて造った決まりなのか、聞いてみたい制度がたくさんあります。

歯科の健康保険はその典型で、努力をして良い結果を出す人が赤字になるようにできています。技術評価は面倒なのでやらない、全体を低く抑えれば予算は変らない、これでは管理が楽でしょうがありませんね。

公僕という言葉がありますが、これは死語なのでしょうか。その優秀な頭脳の半分くらいは他人のために使ってほしい物です。なんて、言い過ぎでしょうかね?

いずれにせよ失敗から学ぶ事はたくさんありますが、失敗を失敗と思わない事の方が問題だと思います。これを自らの戒めとしてやって行こうと思います。